中耳炎エーンエーン日記 第3回

(初出:第56号 01.11.21)

ジジイ診察室から出てくる。オレ呼ばれ中へ。中へ入ったが、ガキと親が診察室内の長イスに座っている。横に座るよういわれる。ガキ、看護婦に呼ばれ、連れられどこかへ行く。オレ呼ばれ、先生の前の診察イスへ座らされる。「どうしましたか?」と確実に80歳をこえてるジジイ先生が聞いてきた。「昨夜ぐらいから急に耳が痛くなりまして..」とオレ。ジジイ先生、いきなりオレの顔をつかみ、首を横向きにさせる。そしてペンライトをあて耳の中を見てる。終始手が小刻みに震えている。顔を正面に向けさせられ、ジジイ先生何やら器具を取りだす。極細のメタル製の管。何やらデカイ機械とつながっている。ジジイ先生オレのオデコを押さえつけ、「ちょっと上向いて」という。終始手小刻みに震えているのが気になるオレ。器具を鼻の穴へ入れようとしているジジイ先生。手は相変わらず震えている。しかも器具をもって震えている。オレ思わず顔をそむける。ジジイ先生「恐くないですよ」と一言。オレ心の中でつぶやく「お前の手の震えが恐いんだよ!」。器具鼻の穴の中へ。オレ、ウォッエッとなる。自然と涙が。器具からは空気がシューシューとでている。ジジイ先生震える手で空気射出スイッチを操作。器具鼻からぬかれ、ジジイ先生一言。「中耳炎だね」



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