ドキドキ東京(お前のような弟はいない)編 第91回

(初出:第98号 05.6.20)

Questa porta non si apre se non si spinge. この戸は押さないと開きません。という事で始まあり。
金を払わずにSexをしました。ことのてんまつを。
その女性と会ったのは某飲み屋。いつもの様に私は一人そのバーへ。カウンター席につく。隣はポッチャリ系女性。話をするがこの方ベロンベロンで話にならずでした。髪に花のピンを付けとりまして、しばらくクダラヌ話なんぞしつつ飲んどったんですが、この方、私にだけきこえるぐらいの微かな声でボソリと「寝る時は花は取らないとね」と言っとりました。そしてカウンターに突っ伏そうとした瞬間!!まわりにいた私以外の人達(7、8人)全員が「ああ!!ダメダメ!!」「寝ちゃダメ!!」などとこの方を起こそうとするではないですか!?私、ビビリつつ見てましたところ、この方、ムニャムニャしつつ起きる気配全くなしでした。皆はなんとかコイツを起こそうと必死で頭をドツイたり(空ビンで)脇をくすぐったりと色々としていました。私はその光景をしりめにそそくさとその日は帰宅。途中の24時間営業の定食屋にてハッとしました。(あっ!!ああいう泥酔女を持ちかえればいいんだ..。)まあそん時気付いてももうおそいのよねえ。(あぁそうかそうか..。)と考えながら帰宅しました。
それから色々な人々からその泥酔女の事を聞きましたよ。聞けば聞く程色々と出てくる出てくる面白伝説が..。
とある方がバーにて3時頃まで深酒後タクシーにて帰ろうと手を上げました。ふと樹林帯を見ると誰かが寝ている。(あ〜ギブアップしたのだな)と思っているとドアが開きタクシー内へ。車が走りだしその女性が寝ている横を通り過ぎる時、チラッと見て「ああっ!?○△ちゃん..。」
またある時なんかは..、いつもの様に赤ワインで泥酔しつつチャリンコにて帰ったそうな。店を出て数分後その子から泣きながらTELが店へ。「痛い痛い」と言っているので男女2人が急いで見に行くと..。上前歯4本ポッキリ無く右手人差し指&中指ボッキリ逆にまがった彼女が..。(ちなみにこの方美容師さんです...)
知り合いにこの方の事をもっともっと聞いてみたところ..。『ヤツはダメ人間だ』『学習しない』などなどとの御意見多数でした。要約するに(すぐヤッちまう娘)という事らしいっス。こりゃあますますヤらねばなんねえなあと考えつつその日某バーへ。店主にこの前の事を聞く。
私「あの日は大丈夫だったんスか○△ちゃんは」
店主「いやぁ〜..。大変だったよ!!6時まで起きねえんだもん..。」
とそこへ噂の娘が来店。すでに泥酔中。赤ワインを飲んできたらしく口が赤い。
数時間ワイワイと飲みつつそろそろ帰ろうと考えてた時のことだった。
泥「赤ワインくらさい」(←酔ってるのでロレツまわらない)
店主「ええっ!?やめたほうがいいよ○△ちゃん!?」
泥「いやっ!やめないので赤ワインもう一杯だけくらさひ」
店主「う〜ん...」
とチラリと私を見る店主。そして..。
店主「アトミックが帰り送ってくならもう一杯いいよ」
泥「じゃあ早くくださいな」
私「!?」
泥「よろひくおふぇがいひますね」
私「...ハァ..。」
という事となりました。
店を出る。チャリで帰るとこの娘が叫ぶので「私がチャリを押すから歩きなさい」と諭す。しかしかなりの泥酔ぶりに先が心配になる私。(←この『先』にはチンコの事もふくまれる)
泥「アトミックさん送ってってくれるんれすかあ?」
私「ハイ、我明白。」
泥「何スかそれ!?ずっと一日一緒にいてくれるって事れすかあ?」
私「いいよ、好。」
泥「じゃあタクシーで帰りましょう」
とそれまでの泥酔ぶりがウソのように行動が早い娘。チャリをパッパッと折りたたみタクシーの窓をたたきトランクを開けさせ即乗り込み行き先を言う。(ろれつは回ってなかったけどね)
マンション着。エレベーターにて某階へ。カギをガチャリとやり中へと入る。
「カギはロックしとくよ」と言ってふりかえると顔があったのでビビる。フト下を見ると黒犬がシッポをふってる。とてもカワイイ。
んでもってその日は朝まで5回戦なり。
しかししかし悲しいのよねえ。この娘の話に泣きたくなりましたよ。
1回戦後この子が聞いてくる。
泥「アトさんはこういう事ってしょっちゅうやるの?」
私「う〜ん..ないことはないけど..。」(←ウソ)
泥「私はしょっちゅう。ダメだよねえ。29年間彼氏がいた事ないんだけどねえ」
私「...。」
泣きたくなりましたよ。気持ちわからんでもないですよ私も。事前調査で私も知ってる方々がけっこうこの娘とやっとります。この娘酔うとみさかいなくなっちゃうんだねえ。
泥「私って最低だよねえ..。ずっと前も大の仲良しの男友達とやっちゃったし..。最低だよ」

違うね。最低というのは私の事ですよ。ネタとして書いちゃってるからね。
○△ちゃんよ。貴方はまだ大丈夫だよ。最低の人間というのはここにいます。貴方は欲に従順なだけです。それは良い事だと考えますよお。
閑話次話
バイトのパン屋の話。
保健所からの委託なのかなんなのかわからんが月一回抜き打ちで衛生チェックをしにオババが店にやってくるのです。この方も仕事ですのでかなりキビシクチェックしていくのです。かならず隅をつつくことを言っていくのですが今月はチトムリガアッタトオモイマシタネェ〜。
六月になってからマメに床ソージなぞしとったおかげで床は大分キレイだったんス。他も窓ガラスやなんやらもマメにソージしとったおかげで今回は何も言わねえべと思っとったんスが、いやはやなんというか..。今回の改善ポイントは2つ。
1.賞味期限切れのツナフィリングを捨てろ!!との事。これは我々が悪い。まあ言い訳すると、このツナは本部から勝手に送られてきたものなんですよ。黒い金が動くのか、たま〜にこういう(何に使えっての!?)という品が急に送られてくるのです。本部にTELして聞いてみるが「各店で何かに使え」と冷たい一言のみ。しかも届いた時には賞味期限ギリギリなんす。(どうすっぺっしゃ?)と考えてると期限切れになっとったわけどす。まあしかし捨てとかねえのが悪い。
そしてオドロキの..。
2.シャーペンは使うな!!との事。理由がわからず聞いたんスが私、おもいっきり笑っちゃいました。オババいわく『シャーペンは芯がおれて飛ぶ。それが生地にはいったりしたら大変だから』 ウーム..。私、気になり聞きましたのよ。半笑いで。
私「ボールペンはOK?」
オババ「ボールペンはキャップを逆側に差しこむから大丈夫。」
私イジワル心がムクムクとわきあがってきました。
私「オレいつもキャップはポイッと置いちゃうんだけど大丈夫?」
オババ「..差しこむようにしたほうが良いですね。」
私「ポロッとぬけて生地にはいったら大変だよね?」
オババ「...」
このオババも会社から言われてんでしょうねえ。『絶対何かは言ってこい!!強引でも!!』と。
このオババが来た日、私だけだったら穏便にすんだんですが、この日は我がパン屋のフーリガンの某氏がいたもんだから事は大変な方向へ..。
フ「アトさん何て言われたんスか?」
私が答えようとした時にはこのフーリガン氏オババにメンチきっとりまして顔近ずけつつガンを飛ばしてブツブツと何やら小声で言っとりました。かなりビビリつつもオババは説明。するとフ氏「ああ、わかったわかったわかった!!全部捨てるよ!!オイッ!これでいいんだろ!?」
オババ萎縮しちまって何も言わずそそくさと次のテナントへ行っちまいました。
いつもなら約1時間後ぐらいにシールをはりにもどってくるオババがこの日もどってくることはありませんでした..。かわりに社員がコトズケを伝えにきたのですが悲しくなりましたよ..。シールは上から緑、黄、赤と三段になっとりまして赤が一番悪い。店長にも怒られる。いわく『私が言っても聞く耳もたないでしょうから』との理由。シールもはらず帰ったらしい。オババ相当恐かったんだべなあ。しかししかし..。仕事はちゃんと最後までやった方が良くないスか?結果報告までするべきではないの?
私から言わせればどちらも大人げねえっスという事どす。
(fin)



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