ドキドキ東京（昭和）編　第８９回

Da qui si vede in tutte le direzioni.　ここからは四方が見渡せる。という事で今回も始まあり。
お酒を飲むとタバコ量がふえる。そうすっと次の日ゴラが痛くなる時があんだよ。まあよくあるこったと思いその日も普通にタバコを吸っとったんス。しかししかしその次の日になってもゴラの痛みがとれねえんだよ。しかも異物感がありやす。ウーム．．と考えながらもノドアメなんぞでごまかしつつタバコ量を激減させつつ対処しとったんス。が痛み一向に良くならざりそっと手を見るしつつもバイのトが休めないもんで病院に行けず痛みに耐えつつ酒飲んでから５日後にやっと病の院へ行く事に。
子供の頃から病院といえばココ！と私の中では安心している某病院へ。私の中では総合病院No.1説がありまして贔屓にさせてもらっとります。診察カードの裏には自分が行った事のある科に斜線が引いてあります。（私はこの斜線がどうも気になる。マイナスイメージだと思うんスがどうスかねえ？）ゴラが痛いので耳鼻咽喉科？とは思ったものの一応受付けのオババに聞く。と初めての人はこの紙に記入してカウンターにだすようにしろとの事。記入してカウンターにもっていく。２３才ぐらいの女。彼氏いない歴３ヵ月目。一時期は風水にハマッてましたアタシ。ぶっちゃけ前彼のこと．．まだ好きなんだよねえ．．。でもさ、前に進まなきゃ！あっそうそうこないだ「セカチュー」観たよ。マリにスッゴイ良い！っていわれて借りてみたんだけどもうハンパないね。ボロボロ泣いちゃって、あ〜恋したいなあって思ったよ。そういやさあ、クラックス行きたいよねえ。GAP行きたい。という感じの女が私の記入した紙を見つつこう言ったのだよ。「紹介状が無い方は２５６０円（このぐらいの金額だったはず）いただくことになってるんですがよろしいですか？」
私ブチッと即ギレ。「いやだと言ったら？」と聞いてみました。そしたらその女（エヘヘッ）的笑顔でやんの！！私またもやブチッと。「どっちにしろ金とんなら『いただくことになってるんですが〜』じゃないだろ？『いただきます』だろが！？ちゃんと言葉しゃべれねえの？」女の顔がつくり笑顔からキレ顔へと段々と変わっていきましたねえ。頭おかしい私みたいなやつにつかまっちゃってカワイソウですな。ウゼェよこのハゲ！という顔してましたよ。私重々承知しとります。こんなコマカイコトでキレテたンジャアダめなんスよ．．。まずひとつは＜おいおいおい！聞いてないよお！？＞という事。いつからそんな金を取るシステムになったんだ？個人経営の町病院なんかもそんな金を取るのかしら？ふたつめは女の言葉のつかいかた。マニュアル通りがいいのかわりいのかわからんが．．。もうちっとは考えてよ！？という事。
んでもって約２時間後、金を払うべく待っていると今は飽きさせねえためなのかロビーにテレビがあんだよね。ジジババと一緒にテレビを見ながら待つ。トマトの効能だとかをやっとりましたが、（ちょっとひとやすみ）と画面に出たかとおもうとパッときりかわり全く脈絡のない（今週生まれの有名人）となりました。（○月×日　高倉健・俳優）フーン．．。（○月×日　吹越満・俳優）ヘェ〜．．。そして．．。（２月１９日　志村けん・ドリフターズ）ハハァ〜．．。．．んっ！？私は周りを見た。しかし誰ひとりとしてビックリした人はいなかった。私はまた画面を見なおした。がしかしそこにはハッキリと（志村けん・ドリフターズ）と書かれている．．。ウン。誤りじゃないんだよね。（ドリフ）だしね。しかししかししかし！！（俳優）となってるんだから（コメディアン）となるべきでは？あの場ではその事に気ずいたのは１００％私だけだったといえる。だったら（高倉健・黄色いハンカチ）又は（元ラガービールＣＭ）となるのもありになってくるじゃん！！と考えてたんだが違うんだね。（コメディアン）と（ドリフ）は全く別。（ドリフ）というカテゴリーが世の中には認められてんだべさねえ。
と考えつつその日は薬代ふくめてトータル約４０００円也。かなりヘコミました。
閑話次話。
『殿様商売』なんて言葉がありますが、もう世は平成。なのでこんな言葉死語だと思っとりましたのよ私。仙台はそういう店が多いとも聞いた事がありますがもう世は平成なんス。そんな店はないと思っとったんスがねえ．．。
私のバイトで一緒に働いとる男性の実家はケーキ屋をやっとります。息子が働いとるからなのか某宗教つながりなのかわからんが、私のバイト先のパンを注文して買っていくのよ。（○×何個△☆何個〜）という風に。一緒に働いてるオババがいます。この人ご多分にもれず完璧なるオババで節操ない。デリカシーなどもないのでふとギモンに思ったんでしょうね、母さんが品物を取りに来た時に聞いてみたんだとさ。
「このパンいくらで店にだしてるの？」
そうするとかえってきたことばにこのオババさえビビッたのだよ。いわく、
『２、３倍かな』
よく買っていくあんぱん。ウチでは１０５円です。というと２１０円、又は３１５円！？こまかく説明するまでもなく普通のあんパンだぜ！？あの皆が想像する茶色の真中にゴマがのってるやつです。それが２１０円！？３１５円！？
さすがのオババもかなりビビッたらしく、「それで買ってくの！？」と聞いたそうな。そうすっと母さんこともなげにこう言ったとさ。
『高いと思った人は買わなきゃいいんだよ』
ウーム．．。間違いじゃないけど間違ってる事ってありますがねえ．．。このケーキ屋は『売ってやるから買え』という店なんでせうなあ．．。病院前にあるので客はけっこう来るらしいのよ。たちわりいなあ。
こういう店があるのが信じられんですよ。まあムズカシイですな。こんな店は早くつぶれろ！と思う今日このごろ。
閑話次話。
金があると人が変わる。私、ちょくちょく飲み歩いとります。先日もいってきました某店へ。
いつも行く某カフェ。顔見知りも何人かおります。そのカフェの２階はバーになっとりましてそこのマスターもカフェに来るんです。直接話したこたあないんスが面白い方だという印象どした。色々と聞いたところによるとスゲェーヨイ店との事。なので先日行ってみましたのよ。
まずは某カフェへ行って一杯ひっかけてから行くべと考え某カフェへ。夜はコーヒーも酒もだすその店にてそば焼酎を一杯飲みつつこれから上に飲みに行く事を話す。某カフェ主人はとても良い人で「そんなら私が電話入れときますけん」との事。大変感謝。
いざ２階へ行くとそこはスゲかった。一言で言うと『大人が行く店』どした。スタジャン着てるのオレだけだし．．。しかもなぜかその日にかぎって私、黄色のアディダスジャージ着とりましてメチャ場違いな人でした。そのバーのマスターとも顔は合わせてたのですが話すのは初めてでした。
マ「何いかれますか？」
私「ウーン．．。マッカランあります？」
店内には革張りのイス６脚。木のカウンター。店にはメニューもなければ酒も置いてない（見せて置いてない）
マ「マッカランは今はないんですがコレなんかどう？」
私「ああ、じゃっじゃあそれをロックで」
とグレンオレンジ？グレムオレンジ？グレンモオレンジ？を飲む。私の横にはケバケバ女性。その横は若美女２人。その横にはオッサン２人。話をぬすみぎいとると．．。ケバ女は某テレビ局のスタイリスト（フリーランスかも？）若美女はモデル。オッサン２人は外車専門販売社長。そして時給７１０円パン屋バイト．．。
チビリチビリと飲んでるとオッサン２人＆デルモが帰り、入れ替わりにバブル時代を彷彿とさせる男２人が。
後日某カフェにて色々と話をきいたところこの２人、パチンコ店経営の大社長。グアム帰りとの事。そしてやってきた大物がもうひとり。某専門学校校長？理事長？まあ経営なさっとる方とそのジョカノ。その方もカフェにて顔を合わせとりますが話したことはなかったのですよ。カフェ経由で上に来た様子で「海口さんの様子を見に来ましたよ」と不敵な笑み。カフェのマスターは私の話なぞをしているらしく、お互い名前は知ってるんだよね。この校長とてもいい方で私なんぞに気を使ってくれて話しかけてくれてとても助かりました。そば焼酎を持参してマスターは何も聞かずに自然に水割りを作っとりました。
私はそれからいも焼酎（見た事のない銘柄でした）を飲みつつ話を聞いとりましたよ。色々と。色々と。
校「そんでさあ、おせわになってる先輩だから２台買ったんだよ。それで二日町のマンション使ってないからそこに置いてんだよ」
マ「ヘェ〜。おいくらなんですか１台？」
校「あっそうそう、マサヒコもバカでさあ、あいつ定価で買ったらしいんだ。バカだよなあ」
私（マサヒコ？）
パ社「マサヒコって？」
校「西△雅彦。古畑任三郎とかの」
パ社「ヘェ〜！」
私（！？）
マ「そういえば仲良いですもんねえ」
校「絶対体に良いんだよ。だから海ちゃんも来なよ」
私「ハイ．．。」
時給７１０円。月給ギリギリ１０万ぐらいの男が行くには早すぎたのでしょうかこの店。そこへ店を閉めたカフェ主人が私を心配してか来店。（前日熱だして店閉めた病み上がり。大変感謝也）
あらためて各人を紹介していただきました。
カフェマ「こちら海口さん、こちら△×さん」
校「知ってるよ。もう仲良く飲んでたよ」
私「ハイ」
終始「ハイ」しか言ってません私。このころになると校長は（海ちゃん）と私を呼んどりました。
校「海ちゃん何飲んでるの？いも？今度はこれ飲みなよ」
と言われ持参したそば焼酎をいただきました。それが．．メチャクチャ美味い！！金ある人は違いますなあ。そこでカフェマスターが私の耳元で説明。
「これ、一本ウン万円するらしいですよ。この会社のそばの一番ランクが上らしいですよ」
これがききまして私、ひさびさにフラフラになりながら帰りました。頭の中ではなぜか『ハイデュク・スプリト』という言葉がうかんでました。トニカクスバラシカッタ夜でした。
後日、校長にさそわれたので行ってきたんですが．．それがこれまたスゴカッタのよ！！
その話は来号にて。
（fin）