ドキドキ東京(ロッポンガー)編 第88回

(初出:第94号 05.2.20)

Tra i sei presenti,due erano donne. 出演者6人中2人は女性だった。という事で今回も始まあり。
某日の出来事。
全て私が悪い。ウッカリミスではすまされないところでした。笑えないっちゃあ笑えないかも...。
売り上げが低い私の職場。一人辞めたんスが人員補充しないとのことで、中一人、レジ一人でやっとります。中の人は大変です。カマを見つつ揚げ物しつつ仕込みしつつ成型しつつ..とこんな感じ。
レジは楽です。まあそんなある日、私レジをやっとりましたのよ。昼過ぎになり中の人が休憩する事に。カマ&ホイロ(発酵機)を見つつレジをするのはケッコー大変なんスが、なんせ2人でやってるもんでムリしてでもやらんといけないのですよ。
その日もいつもどおりヒマだったんスがねえ。カマのブザーが鳴り中のものをとりだしました。アップルデニッシュがちょうど焼きあがりました。店内を見ると大学生が7、8人ウロチョロしとりまして、気にしつつもデニッシュをだしました。このパンは焼成後に表面にシロップをぬりたくるんです。いつものようにシロップの容器を開けるとなんと!ガビガビにシロップが固まっとるじゃないスか!!こりゃ溶かさないといけんと電熱器にかけることにしました。湯煎にかければよかったものの..私、直で電熱器にかけときました。しかも「強」で。ふとレジを見ると大学生団体さんがレジにならんどりまして、私レジへ。平台に置いている商品のガーリックトーストをなぜかひとり一本ずつもってやがる!!これメンドウクサイのよ。フランスパンを縦に4等分してガーリックバターをかけて焼いたものなんスが、普通の袋にははいらないので袋を2枚つかうのでメンドウなのよ。3人ぐらいまでこまめに袋にいれつつあくせくしとったんスが、フト横を見るとイスに座って食ってるんだよねえ..。隣で食うなら言えよ!と思いムカムカしつつ4人目の大学生に「こちらは食べていかれますか?」と聞くと「ハイ」との事。このクソガキども!!と思いつつトレイをだしつつオシボリだしつつやっとりました。1本80円のものを一人一本ずつ買ってくなよなあ!と考えつつ7人目。「こちら食べていかれます?」と聞くとコイツまったく関係ないただの若者だったらしく(コイツもガーリックトースト1本だけ)まぎらわしくもムカツキつつ袋にいれて、なんとか8、9人目を処理しおわったら警報器がジリリリリ!!と鳴っとりました。
私、(どこのバカだ?鳴らしてんじゃねえよ!)と思っとりましたら猛烈に砂糖が焦げるニホイが..。ア”ア”..。厨房内は見事な煙!!思い出の中か?と思うような真白さでした。起きたもうひとりの人とシロップを水に流しつつ警報器のベルをしばし聞いとりましたよ。「これとまらないんスね音」「ハイ...。」フトみると店に人が集まってました。スーパーの入り口を見ると赤色灯がグルグル回っとりました。パン屋から音がなってるのがバレバレでしたが、世の中にはバカがいるもんですよねえ。警報器ベルがおもいっきり鳴ってるのに普通にパンをレジへもってくる客がけっこういるのよ!?私それらの人々を対処しつつ内心かなりダウナーでした。店内線電話が鳴り、もうひとりの人が状況説明をしにいきました。彼がもどってくると店内放送が。『ただいまの警報は誤報でした。繰り返します〜〜』私は知ってるんですよ誤報じゃないことを...。
『事件は会議室でおこってるんじゃない!現場でおこってるんだ!!』という事を身をもって感じた一日でした。久々に死にたくなりました。



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