ドキドキ東京(ダイヤルイン)編 第81回
(初出:第87号 04.7.20)
Male non fare,paura non avere. 悪をなさねば恐怖はおきない。という事で始まあり。
私、年々頭がおかしくなっておるようです。気違いです。職も決まらず悶々として寝られない日々が続いております。そして色々な事を考えてしまうのです。そして悪い方向へとむかうのです。
題(夜分遅く申し訳ない)
本文(薄くてよく伸びるゴムに包まれている。外から何か来ても直接触れる事がないので貴方自身は汚れないし傷もつかない。自分から触ろうとか動こうという気持ちはあると自分自身は思ってるが実際にはゴムがある事により既に動けなくなってしまった。まわりの人達がやってくれるのが普通になっている。その事について深く考えた事もない。適当にあしらっておいてイヤな相手が諦めるのを待つ。自分自身も傷つかないし相手も傷つけない。「言葉」の重要性にきずいてないしこのメールも意味分からない。)
夜中3:30にこんなメールを以前書いたバカ女に送信しちまいました。
コワイです。オソロシイです。送った私がひくんだから着いた本人は...。
友人から昔から言われつづけた事があります。『押しがたりない!!』という事。だから今回は押してみました。ホイホイとあっけなくついてきたのがこの女です。(あ〜、押すとはこういう事なのね)と私納得いたしたしだいです。のでズイズイッと連続コンボしてみましたのよ。「いつ会える?」「う〜ん..」「じゃあ○△日は?」「うーん..」「じゃあ△×日は?」「う〜ん..」「じゃあ×○日は?」「う〜ん..」「俺誘うの迷惑?」「いいや、会いたいと思うし、会ってて楽しいと思う」「じゃあ□△日は?」「う〜ん..、私からメールするネ」
こんな感じの女です。あまりにもラブホに行きたがらないのでラブホ街ド真中でキスしたったんですよ私は。びっくりしてましたが帰りぎわに私がベンチにすわらせまたキスすると今度は首に手をまわすじゃないですか!?舌もからませはするがホテルには行かない。後日デートの誘いメールをすると先程のようなことのくりかえし。あまりにも核というか芯が見えないのでムカッときてたところです。そしてあのコワメール送信。
私はこの人とは二度と会うことはねえべなあと思ってましたよ。だけどちょっとでも核がみたいと思っとったのです。
「色々と考えさせられますね」と返事がきたのが次の日。私すかさず「次はいつ会えますか?」と誘ってみたところ!!「○△日ならOK」との返事。いやはやどういうつもりだべ?何を考えてるのだろうか?(オノレも!)真相をたしかめるべく某日に会いました。(ちなみに私その時1000円しかもってなかった!)
前回、前々回と全て私が金をだしました。私無職だと話しました。この女はサイフをだして手ににぎりしめて何も言いませんでした。「半分だすよ」とか「いいの!?お金ないんでしょ?」とか「ごちそうさま」とかは一言もなしです。(私はその態度にビビッた!)(くらたま)先生がおっしゃってたんですがね、『無職なのに(金がないのに)オゴる男はダメ』たしかに..。この女は当然と思いこんでるのか、はたまたバカなのか..。「どこ行く」「私、金ないんでコーヒーでもシバいて帰りませう」「いいよ」
という事になり某ヴェローチェへ。とりあえずコワメールを謝罪。軽く笑わしつつ「あんなメールをしたので来ないかと思った」と聞きました。そしたらその女いわく「色々考えさせられた。けどキライだったら会わないと思うよ」との事。
その日の夜、私はメールしました。私は誰かと会った時にはかならず夜に感謝感想メールをすることにしとるんです。いつもなら次の日には返信があるバカ女なんですが..。シカトです。
<私の結論>
この女は誘われればどんな男にもついてくる。オゴリオゴラレという概念はない。
閑話次話
また女の話。というかバカな男の話。
無職の非人間には友達を紹介出来ない!と彼女に断わられたにもかかわらず、こんなジャンク人間の私を女性と会わせてくれたセリエC2のGK似の友人。彼経由で、とある人妻のメルアドをGETしました。旦那は浮気して只今別居中らしい。そんじゃあまずは即ハメでウルフ玉でもつけさせて写真でもとって旦那から金でもせびるかなあと考えはしたもののそんな事何があっても出来るわけない私としては楽しく会話しつつ、みーのーしたいと考えてたんですよ。何回かメールしつつみーのーする事に。
なかなか楽しく飲めましたよ。頭がおかしい人間と飲む奇怪がないのか楽しんでたようです。以前この女性がGKの彼女と飲んでた時におじゃました事がありました。その時私は「貴方は浮気は絶対しない」となぜか言いきったのです。直感です。しかし当たってると思います。根拠はないですが、私、こういう憶測は当たるんです。後日この女性が私の発言に対し悔しがってたのか不思議がってたのか、考えてた様子を聞きました。いくら悪態ついても言葉の隅々に旦那を好きな気持ちが見えるのです。惚れたもんの負けというか勝ちっつうか。そんな感じってわかるもんですよねえ。
一回その女性とみーのーしてから私は(また会えねえもんだかなあ、楽しかったし)と考えてたんスよ。(私は変態なので他意はない。)
何回かメールを送ってみたんですがねえ..。無視です。シカトです。(あ〜何かあったんだべねえ、もしくは私に問題があるか)と考えてたんです。そして思い立ちましたのよ。
題(質問)
本文(1.訳あって連絡出来ない。2.私に問題があり連絡出来ない。3.もう連絡することはない。4.私が誰だかわからない。)
こうメールしてみました。恐いです。キモイです。しかし何も言わない相手には四択は有効なんですよ。そしたら返信がありました。いわく『正直言いますと怖くなってしまったんです。無視してゴメンナサイ』との事。...私は怖いのだろうねえ。
題(貴方は)
本文(街で友人を見つけました。友人も貴方を見つけた様子。貴方は一言もかわさずにムシして素通りしますか?素通りされたらどう思いますか?おかしいと思いませんか?メールでは無視がOKと考えてる神経がわからない。確かに私は怖いと思います。考えや見てる所が人と違います。御迷惑をかけてしまい大変申し訳なく思います。貴方が楽しい人だと感じたから会いたかっただけ。sex目的ではないです。全て忘れなさい。)
そしたら返信が一言『ゴメンナサイ』
送信
題(謝ることはないです。)
本文(悪いのは全て私の責任です。申し訳ないです。どうもすみませんでした。真実からずっと逃げるのならば幻想の中で生きなさい。)
返信『ありがとうございます。そうします。』
私は人に対してあまり謝ることがないんです。それは常に気を張っていて色々と考え行動し言葉をハッスルからです。あやまるなら最初からすんなよ!の論理です。私の発言が頭の隅にあったのでしょう。旦那も浮気してるし、街中に行く用事があるし、時間あるし、と考えたのかもしれませんね。この女性の『ゴメンナサイ』とははたして誰に言ってるのでしょうか?私?旦那?自分?後悔するなら考えて行動した方が良いですね。幻想の中で生きてください。悪いのは誘った私だと思いますよ多分。
閑話次話
またまた女の話。今度もスバラシイ男女仲の話。友人の女性から連絡をうけコーシーをおごられに話をうかがいに行ったのが昨年秋のこと。いわく、彼氏があやしい→ガマンできずケータイ見ちゃった→女性から頻繁にメール→やっぱり!!→彼氏動揺しつつ弁解→どうすればいいのか..。との内容でした。話を聞くと男の立場上はもう100%フィーバーしちゃってるのがわかったんです。だからはっきりと申し上げましたよ「やってる」と。しかし彼女は信じたいけど..けどやっぱり当たっちゃったかあ...。という感じの顔をしとりました。フォロー出来ない状況なので真実を言ったまで。まあ本人じゃないから憶測でしかないんだけどね。私は「別れなさい」と言いました。なぜなら一回やった男は何回でもやるからね。ゴキブリ原理と同じです。一匹いたら..。という事です。「けど彼、結婚考えてるって言ってるし..」とホザいてる彼女に私は(あ〜こりゃダメだ)と思いました。惚れてるもんね。この場合彼女の負けですな。まあ続いたってあなたに不信感があるのだから、それで続くのか?などと目を覚まさせようとこころみたのですが、ダメでした。まああんたが良ければそれでいいのでは?と思いつつその日は帰りました。彼女はその後、女友達に話を聞いてもらうとの事。私から言わせればその娘っ子がくせ者だったね。その娘っ子、10年付きあってる彼氏がいて何百回と浮気されては別れてもどってをくり返している人。どうなる事かと思っていたらその娘っ子の意見に彼女はナットク。『しばらく続けてみます。私さえ浮気の事を考えなければいいんですから』とメールがありました。大人ならわかりますよね。この時点でムリがでてます。しばらくたったら案の定別れました。『しばらく離れてみることにしました』とメールありました。『それがイイさあ、あんたはすぐにイイ男がよってくっから』と返信しときました。実家にもどるとの事。彼氏彼女が途切れない人っているんですよね。こういう人は本当途切れない!実にうらやまいです。この子はそういう娘なんです。実にうらめしい!そしてこの前、久々にメールして茶でもシバくべと誘ってみましたところ、なんでかしらんが可でした。
待ち合わせた店に先についてICを飲んでるとやってきましたその子が。しかもチャリで!!私はピンときました。最近の事などをドッカンドッカンいわせ笑わしつくしたので聞いてみると、やはり元鞘になったんだとさ。いやはや面白いよねえ。何考えてんだか何も考えてねえんだか..。いわく、ちょくちょく連絡はしてたものの、彼氏から『もう好きという気持ちが無くなっちゃいそうだよ』ときたんだと。ドキンとしたんだべね。そして彼女いわく「彼、空手やってて大会近いんでなんとなく準備手伝いに行ったんです」とのたまっとりました。私久々にあぶなかったです。思わず「バカだねえ」と言いかけて「バッ、スッスゴイねえ」と力技でねじふせました。私はその子が程良い天然なとこがスキナンス。私が「まあ家来たらやるべなあ。んでその日やられちゃったんでしょ?」と聞くとジェラートコンカフェのスプーンをもつ手をビクンッとさせ顔を赤らめとりました。「な〜んですか海口さんは!」とは言いつつもビンゴだった様子。
しかしねえ..。私はこの子がバカでかわいそうになりました。が、本人としたらその行動が吉なのですからそれでいいのでしょうねえ。本人が良ければそれでOKなんスが、彼氏が二度とバレないようにするのを祈っとりますよ。
閑話次話
またまたまた女の話。っていうかスバラシイ男性の話。
よく私をかまってくれる心優しい女友達がおります。仮に名前を(チェ・ジウ)としときましょうかと思ったんだが(ダブルエックス)としとこう。(深い意味ナシ)頭のおかしい私をかまってくれるボランティアの見本のような(ダ)の友人で呉服屋勤務の女性がいます。その子が(ダ)に「男性を紹介する」との事。いわく「バツイチ」との事。人を中身で判断する良い娘の(ダ)は「別に気にしねえぜ」と了解。後日会う事に。(呉)が紹介する男性は(ダ)の実家近くで働いてるらしく、そっちで会う事にしました。そして...。(呉)が言うとこにゃあ、バツイチといっとったその男性、実はまだ別れてないんだとさ!!奥方は魔都東京にいるとの事。ウーム..。何だそりゃ!?なんだかんだでご対面してルービーなどみーのーしたんだとさ。その男性のコメントが面白いので紹介いたします。1.『もしもバツイチ男と結婚する事になったとして、女の子が初婚だとしたら式を上げるのがいいんだよね?』
私は(ダ)からこのコメントを聞いて失禁しました。まったく関係ない私が言うのもなんですが、あえて言わせてもらいます。
『上げなさい!!』
2.『ディズニーランド行きたいね。一緒にディズニーランド貯金しようか?』
私は(ダ)からこのコメントを聞いて脱糞しました。まったく関係ない私から〜。
『勝手にしなさい』
常々私は考えてるんですがね、積極性の度合いのムズカシイことったら!という事。まだ別れてねえのにどういうつもりか女を紹介してもらう神経の太さ。まあ友達を紹介してもらう的感覚だったのかも知れんがね、男の人はsex好きだからねえ。昔ウ△エスーパーのパン屋で働いてた頃に私とタメ年の男性社員がバイトの女性に「オレ奥さんいるけど彼女いねえんだよ。どう?つきあわない?」と誘ったという話を誘われた女性からきいたことがあります。
(ダブルエックス)からこの話を聞いた時に私は頭の中にこのフレーズが流れてきました。「♪西から昇ったお陽様が東へ沈む〜♪」
閑話次話
極私的意見ですのであしからず。
先月やっと5才になったばかりのブレンダンはヘヤでテレビを観ていました。台所には母。父は掃除機メーカーの営業マン。
「ブレンダン、もうテレビはおしまいにしなさい。」
「えー、まだいいでしょ〜」
「約束したでしょ。バッカニアーズのゲームを観たらママの手伝いするって!」
「え〜でも..」
母は手をエプロンでふきながらブレンダンとテレビの間に立つ。ソファーの前のカーペットに座っているブレンダンはそびえたつ母を見上げしぶしぶリモコンでテレビを切った。
「約束を守らないとアンジェリカおばさん家においてけぼりにするわよ」
「..ハ〜イ。」
ママとの約束とは皿をふく事。シンクの前に置いてある台に上がり皿をふくブレンダン。
「ニ〜、ニ〜。」
何か音?声?何か聞こえたようだ。音の方をさがすブレンダンに母が溜め息をつく。「ボーイ」
皿をもったままキョロキョロとあたりを見回すブレンダン。皿を割るのではと心配の母。
「ボーイ!!」
強めの声にビクッとしてママを見る。
「手伝ってくれるのはいいんだけどしっかりしてよ。」
「今何か聞こえたんだよママ!」
「何も聞こえないわよ」
「ニャー、ニャー」
「ねっ今聞いた?」
「いいや何も聞こえない。そうやってズルしようったってダメよ」
「ちょっと見てくる」
「あっちょっちょっとまちなさい!」
とりあえず外へ出たブレンダンはあたりを見回した。
「ニ〜ニ〜」
「ガレージの方だ!」
「ニ〜、ニ〜」
「どこだ?ネコちゃんの声だな」
「ニー、ニー」
「んっ!ここから聞こえるだ!」
ブレンダンはガレージの横の配管のフタに耳をあてた。
「ニャ〜」
かすかではあるが確かにネコの声がする。声からすると今にも死んじゃいそうな声だ。
「ママ!!配管にネコがいるみたいだ!」
「ええ!?」
「ママ911してくる!!」
急いで電話をプッシュするブレンダン。
「ハイ、レスキューです。」(憶測で書いてますここらへん)
「助けて!ネコが配管におちてるんだ!」
「ネコ!?ですか...。レスキュー隊は人は助けるけどネコじゃねえ..。」
「今にも死んじゃいそうなんだよ!!」
「う〜ん..。こっちはいそがしいんだよボクちゃん?」
「でも、でも..」
どうしようもない事がある事を学んだブレンダン。けど今すぐ助けないとネコが..。しぜんと涙が。
「グスングスン」
「...そのネコはどこにいるの?」
「グスン、ガレージのところに..グスン」
「...わかったわ」
「えっ!」
「今すぐ出動させるから」
「えっえっ!!あっありがとう!」
10分後ブレンダン家のガレージ前には物々しいサイレンとともにレスキュー車が到着。ブレンダンは配管に耳をあてている。
「どうした?ここかい?」
「うん。けどさっきから声がきこえなくなっちゃったんだ」
「どれどれ」
錆びた鉄のフタをバールを使ってあけたレスキュー隊員の顔が曇る。ペンライトで下を照らしネコを捜す。
「う〜ん..ちょっと見えないなあ、本当にここかい?」
「うん絶対ここだよ!」
何やら穴をのぞきこむ隊員たち。不安そうに隊員たちを見るブレンダン。
「これはかなり深いようだから穴を広げないとダメですね」
それを聞いて驚くママ。
「ええっどうやって!?ガレージよここは!車をどうやっていれるのこれから!?」
「まあまあ落ちついて下さい。それを話しあってるんですから」
あまりの驚きに顔を赤らめるママ。
ブレンダンが急に何かをおもいついたように走りだす。
「ブレンダン!どこ行くの!?」
いつのまにかできた人だかりをかきわけ走っていった息子にむかい大声をあげる。
「ママ!トマソン家に行ってくるよ!トマソンのパパはショベルカー持ってたはずだから!」
「ブレンダン!」
一目散に走って行った。
事情を話したブレンダン。トマソンパパはしばらく考えこみ、「よし、お前は家へ行ってろ。すぐ用意するから」
安心して笑顔で走りだそうとしたブレンダンの腕をグイッとつかむトマソンパパ。
「何か忘れてないか?」
考えこむブレンダン。
「サンクスは?」
「あっごめんなさい忘れてた!サンクス、トマソンパパ」
「フフッソーリー?サンクス?忙しいやつだな、ハハハ」
「エヘヘッじゃあおねがいね!」
「オウ!」
小型ショベル登場に沸く人だかり。
「オウ、どいたどいた!スグやるから」
「ありがとう」
ブレンダンママは息子の行動力に成長を感じて、やれやれという表情だ。ブレンダンは穴の後ろに立ちショベルカーに手招きしている。そして40分後..。
「ニャーニャーニャー」
泥まみれのレスキュー隊員が同じく泥だらけの子ネコをブレンダンに手渡す。暗い穴の底に何時間もいた子ネコは味わうように外の空気をいっぱい吸いこんで鳴いている。ママが用意していたミルクを一気にたいらげる勢いで飲んでいる。
「よかったねママ」
「よくやったわ。えらいわよブレンダン」
頭をなでてもらい誇らしげなブレンダンだった。
これが米です。何十年前の脱走兵たった一人を許さない米です。何が正しいのかね?
(fin)
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