ドキドキ東京(マンション通勤管理員)編 第70回

(初出:第76号 03.8.20)

Il sola tramonta. 日が暮れる。という事で今回も始まあり。
いつからだったかもう忘れてしまったが、台所の床がキシミだした。シンクの下の台所収納部は、排水パイプの老朽化でボドボド水漏れして使いもんにならず腐りまくり。腐臭が常にただよう我が家にガマンナラン!という事で工事してもらう事になりましたのよ。
(1日目)業者さんが2人来て状況チェキ。(内1人は不動産屋さんか?)工事業者さんの開口一番にまずオドロイタ。「お宅ネズミでるでしょ?」 私「ハイ。2匹ぐらいいますね」 業「いや、今、玄関の前横ぎっていったよデカイのが」
2人であーだこーだ言ってその日は帰っていった。後日見積り報告するとの事。だが、そういうのは大家&不動産屋で話すんじゃないかえ?とは思いつつお茶もだしてないことに気づく。
なぜか2週間後。大家から電話で「明後日から工事」と言われる。
(2日目)この前の2人来家。なぜかわからんがたった1人でやる様子にビビる。台所のシンクって簡単にブッこわせるんだね。1人でバールを使いガゴンッバキンッとやっちゃってたよ。床下は腐りまくってて、工事のオジサンもむせとりました。しばらく見学してたが、(別にジーッと見てなくてもいいんだべや)と我にかえり「答えてチョーダイ」なんぞを見つつチラッと工事見つつをくりかえす。オジサンが「トイレ借ります」とトイレに行った隙をみて置きっぱなしのケータイをパカッとあけてみる。なにげなくのぞき見してみて何か悲しくなったのは孫らしき乳飲み子が待ち受け画面だったから。何か悪い事した気分になり(デリデリキッチン)を観る。しかし1人で黙々と頑張るなあ。エライっス。デリデリキッチンを観たせいでおなかがペコリンコになってきた。しかし台所を工事してっから食えねえんだよね。冷蔵庫から何か取ろうにもドアを動かせない状態になっちゃってるからなあ..などと考えてたら作業の音が聞こえないのに気づいた。フト見るとオジサンはいない。家の前のトラックを見てみるといたよオジサン。悠々とベントウ食ってやがんの!!俺はグウグウだよ...。
午後3時頃にコンパネ2枚をはりつけて終了。気になったのは防湿など床下になんかつめたりしいたりするやつを何もやってないのが「?」でした。コンパネ剥き出しのままで「明日床のシートを貼るから」と帰っていきました。帰りぎわに私はすかさず焚き火用にと端木などをいただきました。怪訝顔でしたけど。
(3日目)前日とは違う業者の方。フジの「ニュースJAPAN」のメガネをかけてない安倍さんみたいな人。ロッキーがはいてたようなグレーのスウェットズボンをはいている。ゴムがユルユルなのか、作業姿を後ろから見ていると柄トランクスが丸見え。私がホモだったら勘違いしてガバッと姦したくなる位の見せっぷりに感服。昨日のオジサンの話では「10時位に来る」との事だったのだが、この人8時半に来たの。この人いわく「昨日なるべく早く来てと言われまして..」との事。私朝食もまだでしたよ。何がどうなって早く来させたのだろうか不思議。2時位に終了。不動産屋さんが来て、「夕方に大家さんと見に来ます」との事。
(夕方)いやはや大変だったねえ。75歳ぐらいかねえ。大家が長い!!不動産屋さんが、どこそこを直したと説明。しかしこいつは聞いてんのか聞いてねえのかはたまたボケてんのか的態度。説明にいちいちうなずきはするのだが、家の物を眺めてる様子。もうこの時点では私は家具などをいれて元の状態にしてたんだが、「あんた料理すんの?」や「換気扇掃除しなくちゃダメだ!」「外の草刈りしなさい。」「仕事は?」「お父さんは単身赴任だったな」などなど話しまくり。私は(ああ〜、話し相手がいないんだなこのジジイは?)と思い、行こうとする目の前に立ち玄関の方へ玄関の方へと力技で帰すのに成功したのでありました。
(Fin)

今月の映画
7/15『エドワード・ヤンの恋愛時代』
監督(エドワード・ヤン)
出演(チェン・シァン・チー、ニー・シュー・チュン、ワン・ウェイミン、リチー・リー、ダニー・ドン)
チチ、モーリー、ミン、アキン、フォン、ラリーの同級生たちの物語。モーリーの会社の経営危機を軸に色々な揉め事が..。☆☆☆
アキン役の(ワン・ポーセン)がヘタ。ちょっとイカレタイカシタアーティスト、バーディ(俳優名メモるの忘れた!バカオレ!)が良かった。
8/7、14『黒猫1、2』
出演(ジュード・リュン)
『ニキータ』の香港リメイク。殺人犯女性が殺し屋になる。☆
『ニキータ』を観てない私でも(ニキータこんな場面ないだろ!?こんな風にされねえだろ!?)とわかる香港伝統お手軽リメイク映画。脳に運動能力アップ機能搭載チップを埋めこむのといい、日本ロケ風(本当にロケしたのかも)といい、日本の警官が自動小銃を連射するのといい全てがヤバイ。パート1の彼氏が偶然にも心臓が右にある体質なのもヤバイ。パート2は主人公エリカがほとんどセリフがなく、CIAのロビン(都合よく香港人)がメイン。楽しめます。



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