ドキドキ東京 第5回

(初出:第11号 98.1.8)

 合宿で車の免許を取ってきた。いやーたいへんだった。僕はバイクの免許をもっていたので学科はなくて車に乗るだけだったのだが、毎日2時間だけ車に乗ってあとは何もやることがなかった。なんか車に関する法律というか条件というか、まぁなんかがかわってバイクの免許をもっている人は学科は、まったく受けなくてもいいのだそうだ。(仮免許の学科試験もなし)。それを知っていれば合宿なぞに行かずに家の近くでもよかったのだが、、、。そういうわけで毎日がヒマでヒマでしょうがなかった。22日間(2日オーバー)でスコラ1冊、クロスワード雑誌3冊、タウン情報誌(こおりやまタウン情報、ぜんぜん読む所がなかった)1冊、ファッション雑誌2冊、所ジョージのライトニング1冊、アウトドア雑誌のビーパル1冊、古本屋で小説1冊(文庫 ぼくの美しい人だから)、エッセイ1冊(セーヌのほとり・巴里祭)と、これだけの本を買ってしまったのだ。それでも毎日がヒマだった。僕はオババとなって「こおりやまタウン情報」を読みつつおいしいコーヒーの店などに行き、昼は「いいとも」をみて昼すぎのドロドロ恋愛ドラマを横になりタバコを吸いながらみてみたり、ワイドショーをドリロとした目でみながらクロスワードをやって、ちゃくちゃくと物知りになっていった。郡山の駅の裏だったので街の中をブラブラしようと思い街中のアーケードに行くと10分ぐらいでアーケードを通りぬけることができる。休日には(合宿免許ではなまいきにも休日があるのだ)アーケードに一軒だけある書店、その名も「東北書店」(でっかくでたものだなぁ名前だけは)に行き、写真集のチェックなどをしつつレジでは'97年判のプロレスカードがうられていたので、すかさず買って、タウン情報でチェックしておいた喫茶店に行きニヤニヤしながらカードを見て「オオッ!!初代タイガーマスクの技カードが!!」などとつぶやきつつ可もなく不可もないコーヒーをすするのだった。

 何ごともなく?合宿が終わり、今家でこれを書いているが、やっぱり家が一番としみじみ思うんでありんす。(最後は喜久蔵師匠風に)



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