現在4コマ漫画家100人レビュー 第1回

(初出:第67号 02.10.20)

はじめに。
ご存じのように、3年ほど前から4コマにハマッています(「タカハシの目」参照して下さい)。でどのくらい読んでいるのかと試みに挙げてみたところ、百数人に上りました。そこでほんの少しだけ選考を加え、キリよく100人をこれから数回に渡って紹介しようと思います。
タイトルは「現代4コマ漫画家〜」と統括的にしたかったのですが、それほど多岐、広範囲に渡って取り上げた訳ではなく、あくまで個人の読書内に拠るものなので、「リストを作成した時点(02年10月)で4コマ作品を発表している漫画家」を対象とし、「現在〜」というタイトルにしました。
従って著名な4コマ作品を持つ漫画家であっても、この時点で発表している4コマ作品が無ければここには挙げていません。又、多作な方でも過去の4コマ作品についての評は載せていません(話の流れで作品名が出る場合はあります)。このシリーズでは、今、書店(コンビニ)に行けば読める作家、作品について紹介していこうと思っております(ちょうど終了した作品もありますが..)。
今回は初回ということで、4コマの現在についてざっと述べておきます。

4コマ新時代。
4コマ漫画誌の老舗芳文社の、今年に入ってからの新雑誌を眺めてみるとこのジャンルの盛況ぶりが伺えます。各誌の人気作品、新進作家を中心にまとめた「まんがタイムポップセレクション」、特にビジュアル系と呼ぶ作家を集めた「まんがタイムきらら」はともども不定期刊(どちらもまだ増刊扱い)とはいえ、順調に年内で2号目が出ました。また「クレヨンしんちゃん特集号」を4コマ誌「まんがタウン」にして堅調の双葉社は4コマ誌第2弾として「まんがタウンオリジナル」を創刊。休刊の止まらない漫画界にあって、創刊続きの休刊無しというこのジャンルはつまり今一番の注目株と言えそうです。

一般誌は?
残念ながら勢いの無いのが現状と言えます。少年誌では作品そのものが載らない場合が多く、女性誌もほぼ同様。ギャグもので一時代を作った青年誌は、ラインナップが10年前と変わらない状況(衰退しているという意味ではない)。まあこの場合は後進が4コマよりもショート作品にヒット作が多い為と言えますが(ex.おおひなたごう、野中英次)。青年誌では4コマ誌で活躍している作家がこちらでも(4コマの)ヒット作を持つパターンが顕著です。少女誌は。....。

専門誌は?
成人向けではぶんか社の「みこすり半劇場」2誌が成年4コマ誌として人気独占状態。この勢いは注目です。他各種はやはりマニュアル指向が強い為か目立った作品は見られませんでした。

改めて、4コマ作品の定義とは。
当り前ですが同サイズのコマを4コマで1ネタ完結の型(各ネタには小見出しがつく。1Pは8コマ2ネタ)。しかし現在はコマのサイズが一定でなかったり、1P4コマ(横長ワイドサイズ)だったり、8コマ完結で進行したり、縦に読まなかったり、小見出しがなかったり(これは割とポピュラー)..と、様々な型があります。特にコマ割が均等なショート作品とどう区別をつけるのか..この辺はその作家の経歴(他作品)なり、掲載誌なりを考慮した上で紹介する作品がつまり4コマ作品ということで..(定義づけてない?)。

今後の展開は。
挙げた100人を10のテーマに分類して紹介する予定です。人(作品)によって寸評どまりだったり、またコラムのような回もあります。データ表のような形にはなりません。まいずれにせよ、このコーナーで語られることは全て4コマ漫画に関することと言うことで、しばらくおつきあい願います。
 



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