タカハシの目 第15回

(初出:第22号 99.1.20)

えー、今回はたいしたことは話せないんで。文体も代えてます。流し読みで結構です。
ここ2ヵ月新刊(というより本そのもの)を買ってません。お恥ずかしい話。別に買いたいものがなかったわけじゃないんですが。雑誌もほとんど手すらつけてないんです。「TOPICS」がお休み中なのはそのせいです。ま、次号からは今まで以上にまたあれこれ書けるはずですので。よろしく。
とはいえ漫画全然読まなかった訳ではなくて、相変わらず本の山は築かれたままです。特にここひと月は卒論の他に何も出来なかったもんですから結構読みましたね。気が付くとゴソゴソとあさって拾い読みしてました。逃避はいくつになっても直らないものです。今回はちょっとヒドくて、同じものを5回くらい繰り返して読んだりしました。(病んでる?)
で、傾向としては見事に恋愛物語一色。目の前の本の山はすでにカオスの際にありますから、一応は選んで(探して)読んでいたことになります。これがプライベイトに関わっているのか、あるいは10年も前の受験期のトラウマなのかはともかくとして。少なくとも恋愛物、しかも短編を色々と読んでいた訳です。
エンタテイメントとして読むか、自分自身を重ねて読むかによって読後感は全く変わってしまいますけど。何しろ「源氏物語」の頃から連綿と語られてきた物語ですから、割と説得力はあるんですよねえ。で、最近の傾向としてはとにかく「焦るな」ということ。これが強調(主張)されています。相思相愛もなかなか言い出せず、ってのは一昔前ですが、今はくっつくのはあっさりくっつく。そこからの展開が、描かれているわけなんですねえ。だから結構、大人向きなんです(語弊があるかも。恋に恋する年齢を越えてしまった(笑)人でも、ってことです)。
もちろん、最初から読者層をそこ(大人)にしている作品なら当然ですよ。そうではなく、少女、少年漫画においてもこの傾向が主流となっている、ということです。だから以外と、読めますよ。(具体的な作品名は今までの当コーナーをご覧下さい。)
..話変わって。不思議なもので、ここんとこ逆に人から薦められることが多いです。漫画読まないと思っていた人から、実に意外な作品を薦められたりしました。そこで、今回は私がこれから読もうとしている作品を、挙げておきたいと思います。未知数ですから皆さんに薦める訳ではないのですが。ご参考まで。
市東亮子「やじきた学園道中記」、庄司陽子「生徒諸君!」、新井理恵「×ペケ」、山田南平「紅茶王子」(再買)、恐怖漫画の誰か(名前ド忘れ!件の伊藤潤二ではないです)、花輪和一、くらもちふさこ、70年代の少年マガジン作品...。
来月から古本通いも再開します。今回はここまで。礼。


「過去原稿」ページへ戻る
 
「第16回」を読む