TOPICS 第39回

(初出:第45号 00.12.20)

今回は雑文から
本の取り引き先が変わってからというもの、店は書店並の品揃えになっております。得意&期待の漫画誌は残念ながら微増に止まり、それでも主要誌はほぼ目を通せる環境になりました。問題は活字(一般誌)の方。私、活字中毒でもありますから嬉しいことは確かなんですが...。いかに読み放題(注:就業規則違反デス)といえど時間的制約はあるわけで..厳選しなくてはなりません。特に情報誌は時事的なニュースを同時期に扱うので、どれを信頼して仕入れるかについては吟味せねばならないところ。例えば前に後記で載せた「飯島愛の〜」。他誌の情報では論議の本筋は別のところにあったのだそう(詳述はしませんよ)。例として適当な話ではなかったようです。
閑話休題。これは漫画の話です。情報誌で定期的に特集されるのが、いわゆる「面白い漫画はどれ?」というもの。取り上げられる幅はそこそこ広いので、役に立たないわけではないんだけれども..そのあまりに多数派的なリストに面白みは感じられないのです。そんな中でも面白かったのは、「ダ・ヴィンチ」誌1月号の特集、ちょっと気の早い「Book of the year 2000」。コミック部門は(今年を象徴する作品ということから当然?)人気作品が並んでいるのですが、実力派の作品にも支持が集まっており、この雑誌の読者らしいセレクト。識者の選書にもそれは伺えます。他誌のものと、似ているようでちょっと違う、悪く言えばひいき「ベテラン(=実力派)が、今年も良い作品を送っていた」、良く言えば正論「やはり今年も彼等(=ベテラン)の出来は飛び抜けていた」といった総括。そんな中に食い込んだ若手の作品が、まさに2000年を代表するような作品と言えるんだろうな、とまあここが面白かった所。もう一つは「GON!」誌12月号のような「特集 マンガがだぁ〜い好き!」と銘打っておきながらの「つまらないマンガWORST20」なんて不謹慎な企画。この手の揶揄物は鵜呑みにすると単なるアンチメジャー、マイナーびいきに片寄る人間になってしまいます。ちょっとエラソーに語ると、有識者的にはそんな片寄りすぎの情報でもきちんと解釈出来ます(..ハズ)。特に「GON!」誌の場合、枝分かれしてあっという間に消えた「COMIC GON!」誌の時もそうでしたが、編集、執筆者自体が相当な漫画読みなので取り上がる幅が広く、深い。個人的な思い入れ(思い込み)が先行する難もありますが、意外と的確に「今」を分析されてある場合が多いのであります。
本当は定期的にいいも悪いも取り上げる、漫画情報誌(メディア)が必要なんですが...今年亡くなった福谷たかし(ex.「独身アパートどくだみ荘」)やたかもちげん(ex.「代打屋トーゴー」)らに触れる情報誌はあるのでしょうか。有象無象が流れ放題ながら、漫画情報は現在、ネットで取り入れるのが一番有効のようです(自分とこも含めて、ね)。

うれしい表紙
ちょっと遅れた?「COMIC CUE」Vol.9はあの、Mr.ドリラー・ホリススムくんが目印。私ゲーム買いました。「CUTIE COMIC」誌の連載読んでます。つまり大ファン。今回は異ジャンルの各種クリエーターさんが作品を寄せていて、そこがずばりポイント。アニメ監督、大地丙太郎が送る「ダンゴゴン太」泣けます。てゆーか朝か晩に(在宅時は)必ず観てます、「おじゃる丸」。つまり大ファン(注:「おじゃる丸」の)。それにしても黒田硫黄はすごいです。「アフタヌーン」誌、「スピリッツ新増刊IKKI」誌での作品共々、ハズレなし。



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