MW誌のマンガ特集
魅力的な執筆陣なので通読している新装「メンズウォーカー」誌(角川書店)10.12号で新旧の作品をランキングで紹介。20〜30代サラリーマンが回答ということで、ランクインしたのは実に無難窮まりないヒット作のみ。分析もおおざっぱなもので、予想以上に不満足な出来。メディアミックスとヒットとの関連性など、角川ならではの「種明かし」をしてもらいたいところだったが・・。名作ランクは今読む必要性を説くべきでは。きちんと再評価されなければ意味がない。
フリンジカルチャーとは?
ということで前の記事と比較すると、こちらはきちんと評価すべき点をおさえている。「フリンジ・カルチャー」(宇田川岳夫/水声社)は、異端ゆえにオタク文化からも外されてしまった「周縁の作品」−漫画、音楽、演劇などを紹介、分析している。第一人者だからこそであろうが、単に珍しさを追うものではないので有用性がある。例えば漫画を例にとると、同時期の海外作品との類似性は確かにあり、(日本においては)前衛的、先鋭的すぎた作品もあったようである。ただ、海外と日本のマンガ文化の流れを同列で眺めるのはどうか、とか、物語の破綻からきた(単なる)暴走である可能性はないのか、など、私自身はそれでもまだこれらの作品に興味を持てないのだが。少なくともオタクの更に奥にも文化があることは感じることが出来た。
個人的情報数篇
高橋留美子久々読み切り
少年誌では30周年記念以来ではなかろうか?「我ら顔面仲間」を彷彿させる、幼馴染みの恋愛もの。オチをちょっと前にもってきて、小ネタで締める型は近作短編の典型。猫と主人公(男)は「らんま」のノリ。つまりは王道、ということになりますね。この週の「サンデー」、売り上げはなかなか(私見)。
西村しのぶ目白押し
の、来月。「Feel Young」誌次号「RUSH」、「Kiss」誌次号「ライン」。「西村概説」次号から2回連続掲載(笑)(予定)。