TOPICS 第6回
(初出:第7号 97.7.19)
書評に開眼!銭のとれる文筆家の力はすごいぞ!
今号の記事が少女マンガから始まったのも、後出の「編集後記」での
話も、全てはこの本に端を発している。それは荒俣宏の「漫画と人生」(集英社)。ここ半年の間に3回も図書館から借り出し、読む度に新しい事を学んでいる。また、10年分の漫画評論誌もこれを期に読み返してみたが、当時 は気付きもしなかった「理解」がたくさんあった。
どの評論家もよく知っているし、よく見ている(読んでいる)
。その事は、まぁあたり前といえばあたり前なんだけど。それを読む自分の知識の膨らみも感じた訳です。これは何も評論に限った事ではないと想う。皆さんも、昔ちょっと背伸びをして読んだ小説なんかを読み返してみては?
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今月の一冊
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「ねこ神さま」1 ねこぢる 文藝春秋ビンゴコミックス
特定しない掲載誌に、題名もともかく主人公は全てネコ。運よく見つける以外は単行本をチェックする他ない訳です。
今回は善の「ネコ」神さまと、悪の「イヌ」神さまの話。悪でありながら何処かいい奴のイヌと、善でありながらどうも妖しいネコ。かわいいキャラクターと残酷なストーリーは作者の定評です。現代日本に垣間見える不安を、とりあえず笑い飛ばしましょう。
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「ごきんじょ冒険隊」 須藤 真澄 竹書房バンブーコミックス
TVゲームとタイアップで作られた作品。
RPGという事なんだけど、主人公は幼稚園児童達。一応「成長」していくけど、世界を救うでもなく、ごきんじょの平和を守るのです。?。
作者は少ないながらも確実に良作を送っている10年選手。このところ過去の作品集が続々復刊(刻)
されています。
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