GRANDSTAND PLAY Vol.17 (03.09.03)


詩、もしくは自責点   石垣 ゆうじ
『ともだち』
魔王 警官 金貸し
ライダー クライマー バーテンダー
小説家 脚本家 演出家
詩人 芸人 異邦人
古着屋 定食屋 なんでも屋
 
『背中』
朝に寝 昼に寝 そして夜寝るナナ*
果たして 彼女は 生きているのだろうか
草を嗅ぐ その背中を見る
なんと豊かな 人生なのだ
(*・・ナナ=愛犬、柴のメス)
 
『山の波音』
夏の終わりの夜に
ナナとボクは 波の音に耳を澄ませた
闇に葉ズレる樹々の祈り
それは 遠い旅を終えてきた メキシコ湾の荒波の如く
葉は沫を立てて 大きく唸る
臆することなく
ともすれば誰にも気づかれぬ危うさをはらんで
けれども 一握りの孤独な民は知るだろう
風鈴が 涼しさ代わりに
夏の名残りを鳴らすときに
 
『詩人』
教科書の詩人 本棚の詩人
昔の父は詩人 友だちも詩人
わたしは詩人 あなたも詩人
詩人 詩人は 純粋で 朴訥な人が書くものだと 純粋で 朴訥なぼくは思う
詩人 詩人は 気が違う 気が触れた人が書くものだと 気が違う 気が触れた わたしはいう
 
『時刻表の使いみち』
時刻表を枕に空室の女子寮を眺める
時刻表を土台に腕立て伏せを50回やる
時刻表を投げつけ天井鼠を追い払う



トップページに戻る
 
次号を読む