ドキドキ東京(江戸の仇を城で立つ)編 第234回

(初出:第241号 17.7.20)


Colloquio. 会談。という事で始まり。
私、某施設に常勤しとる掃除屋さんなんスがね。この場所、朝しか忙がしくないんスよ。午後はグータラしたり何か働いたりウロウロしてみたりぐらいなんす。
んでもってその日もブラブラ見回っとって某場所へ。男子トイレをチラリと見ると洗面台がビシャビシャどしてゾーキンでふいとったんスよ。
すると高校生が部活練習前に来て私に大声で「チワッスッ!!」と。すぐに大コーナーに入っとりました。
洗面台をふいとった私。突然ブ〜ンッという音にクリビツしたんス。風圧くるぐらいの音でして、カガミのところに約7cmぐらいの巨大なハチが!!
おもわず(ウワァ!!)と声でましたがとりあえず目前の洗面台をふいとったんスが・・・・。
ブワ〜〜ンッ!と巨ハチが大コーナーに・・・・。
大コーナーから高校生の「ウギャー!!」という叫び声が!!とはいえ私が何か出来る事なんてこの時何もないスよねえ。外から「大丈夫か!?」と声かけるのも何か違うしさあ。ウーム・・・・と考えつつ洗面台ふきつつどうすっぺと考えとったんスよ。
大コーナーでは高校生が手をふり回しとるのかバンッバンッ!と音がきこえとったんスがね、そのうち・・・・。『ウワァ〜ッ!バンッ!バンッ!ブブッブリブリ、ウワァー、バンッ!バブブリ、ブリ』
力んでたんでしょね。当然ですよね。クソしてんスから。とはいえ・・・・。面白ろかったっス。申し訳ねえけど。
最終的に出てきたハチは私がつかまえたっス。高校生もさされてなかったっス。ってか地獄だよこんなの・・・・。

閉話次話。
某日。元カノと待ち合わせ〜のでメシでもと。その日は日曜日どしてあまり店やってなかったのよね。んでもって元カノ宅近くで食らうべとなりました。2人ともこの日は(肉食いたし!)という心でしたので色々考えたんスがどこもウーム・・・・的だったんス。
最終手段としての某ジンギスカンへ行くことにしたんスよ。前に1回だけ行ったことありましてなかなかのなかなか・・・・、でしたのでもう行くこたあねえべっしゃと思っとったんスが背に腹。背に腹に肉なのでとりあえずそのチョイスをしたんだが・・・・。
市内中心よりはずれての住宅地の裏通りにあるこのクソ店。前回来た時はオーペンしてすぐだったらしくメニューもビミョーだったんスよ。
前回と同じ席に通され〜のでメニュー見ると前回ビビった『スシ3点盛り』がなくなっとりまして、チューハイ的なのやサイドメニューもふえとりました。
店内には常連らしいカップルがおりまして店主のオヤジと談笑しとりました。
我々も色々注文し〜ので食らっとったんスよ。小さい店なので常連とオヤジの話も聞こえてきます。
常連の男性「オヤジさんからするとさあ、仙台でジンギスカンってどこかおいしいとこってあるの?」
オヤジ「う〜ん・・・・。私みたいな本当の北海道の人間からすると・・・・。どこもひどいって感じるよ〜。『ジンギスカン』ってうたってんだったらもうちょっとしっかりしろよって店しかないねえ」
常連「ここが1番ってこと?」
オヤジ「まあ、そうかなあ」
常、オ「ワハハハッ」
メチャクチャ美味いか?と問われれば私的には普通。
そもそも仙台市内にはジンギスカン屋なんてかぞえるぐらいしかないからねえ。だからこういうもんだろうという感覚でしかないんだが、本場から来た人にはものたりないっつうのはアるよねえ。
我々もモクモクと焼いて食っとったんスよ。ゴハンはベチャベチャでしたしビールは半分泡でしたが。
しばらくするとオヤジがこっちに来て話しかけてきたんスよ。
オ「焼きかたわかってます?」
私「ええ、何となくでやってます」
オ「じゃあ私が焼いてみますね」
と言って焼き始めるオヤジ。皆が知ってることを言いはじめる。
オ「肉ってのはね、片側7割で裏側3割でOKだから。裏がえしてず〜っと焼いてる人いるんだけど、それはダメだよ。ホイッ」
と皿においた肉を食ったんだが・・・・。俺的にはもっと焼きたいっス・・・・。
オ「ミディアムレアが1番うまいんだよねっ!?うまいでしょ?」
私ら「・・・・。ハイ・・・・。」
オ「この肉は本当は生でも食べられるぐらい新鮮なんだよ」
元カノ「へえ〜、スゴイですねえ!」
オ「私は元々スシ屋でしてね、魚も独自のルートがあるんだけどここの肉も独自のルートで仕入れてるから」
私ら「へえ〜、スゴイですねえ!」
元カノ「北海道の人からしたら宮城の魚ってどうですか?」
オ「いや〜、こう言っちゃあなんだけど私ら北海道の人間からすると宮城の魚って全部ダメだね」
私「へえー、やっぱ本場とは違いますか?」
オ「何て言うか・・・・。鮮度が違うんだろうねえ。私ら北海道の人間からすると『これで新鮮って言えるの!?』ってレベルなんだよ」
私ら「へえ〜」
オ「宮城、塩釜とかだったら私は酒田の方の魚がいいとは思うんだよ。でも酒田の魚って言ってもね、私ら北海道の人間からすると全然ダメなんだよ。」
元カノ「八戸とかはどうですか?」
私「北海道と近いから良い魚のイメージですけど」
オ「いや〜、私ら北海道の人間からするとね、八戸の魚も・・・・。ウーン・・・・。宮城の魚よりは断然良いよ。けど私ら北海道の人間からするとやっぱりダメだねえ」
私ら「・・・・。」
・・・・。北海道に帰ったら?
仙台の飲み屋の中心地、国分町で勝負するわけでなし、街の中心からはずれた通りの裏で北海道イキリオヤジがガナる店。どうでもいいけど・・・・。この人バカなんだなあと思いました。
あっちなみに今度からアナゴ寿司始めるそうでーす!
表に出ちゃいけない人っているよねえ・・・・。

(fin)



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