何か見えた               法被兄

(初出:第300号 22.6.20)


冷し中華46円、創○のつゆの(ぶっ)かけそば20円!
もちろんこれはつゆだけの値段。しかし油そば、まぜ麺etc...レパートリーはますます増えている。
ゆでずに食べられる麺をパスタソースでいただく。近年の定番メニューだがさすがに食傷気味。
夏場は「ぶっかけつゆ」が各種出るので重宝するも冬場は売り切り品も使い果たし、そもそも麺の取り扱い自体が少なくなるので必要無し。専ら醤油に変わる調味料としてドレッシング、シーズニングを漁って売れ残りの刺身などに使っていた。
また春が来て流○麺各種出回りはじめ、さて何でいただくか、希釈せず温めも不要なストレートつゆは..物色しているとこれらの使い切り麺つゆを発見する。
もちろん同じものならボトル、牛乳パックサイズの方が安い。しかしあれは「開封後要冷蔵」の類。いくら麺好きでも消化は月単位、割高でも使い切りで..とつゆたれコーナーを眺めてはため息をついていたのが、あるところにはある、業務用スーパーにはポリタンクサイズだけでなく、小袋サイズもある。バラ売りもしていて、上記の値段である。
これでまた深夜帰宅時の外食が一歩遠のいた。

オータニのホームアウェイ20連戦はお気の毒としか言いようのない過密日程。しかし観ている側からすれば連日神様のゲームが観られる至福の時。公共放送の中継を午前中流しっ放し。そこへCS無料日が重なり、某日早朝に夢うつつで観た試合を深夜にCSで二度見。
同じ現地映像を使いながら公共放送は試合に無関係な映像が始まった瞬間無難なスタジアム周辺の映像に切り替わる。何の不自然も感じていなかったが、さすがCSはお構いなしに流し続ける。
イニング間に映し出されたのは、おそらくスタジアム名物なのであろう巨大なホットドッグを今まさに噛りつかんとするうら若き女性、がその前に自撮りしている姿。SNSに挙げたのだろうか、自己顕示欲も満たし、おもむろに一口。と、試合が始まり彼女の映像はサブに回るもそのまま中継続行。早速ホームチーム(=オータニの対戦チーム)のバッターがクリーンヒットを放つ。周囲はハイタッチなどで盛り上がる中、お嬢さまは行列に並んで慎重に席まで運び、ようやっとありつけたホットドッグを堪能せんとグラウンドの出来事などそっちのけ。はみ出たキャベツをどうやって口の中に入れようかに夢中である。ロドリゲス氏の文章を想起させるこの容姿をカメラは捉え続け、中継は(ワイプ扱いとはいえ)流し続けている。
そう、160数試合のうちの1試合に全身全霊を傾ける必要は無く、観客はスタジアムの雰囲気と超一流の選手たちのプレイを好きなように眺め酔い痴れるだけで良い。彼女の観戦は正に正しく、下世話ながらそれを撮っている映像も野球の醍醐味を映し出している。流そうとしない公共放送はやっぱり分かっていない。

「うる○やつら」が深夜アニメで今秋復活。つべでリリースを知って俄然盛り上がるアラフィフである。10年いや20年も前なら「OVAで原作はほぼ網羅したのに、今さら新作て」「平野ラムじゃなきゃ別物」なんて後ろ向きだったのだろうが、未だに新台が出ていて違う声というのにすっかり慣らされ、かつてのOPEDはカセットの記憶でパチソンがコレクションファイルに収まっている。とはいえ映画の「2」が生涯ベストに入るのでギャグに寄って欲しい、今さらキャラ押しのラブコメでは..と危惧していたらキャスト公開でノック・アウト。当代の人気声優で固められた布陣に不満など無い。
あおりで近年はすっかり受け身だったのが久しぶりにオタ熱上がり、たまたま見かけた2年ほど前のムック「高橋留美子本」(小学館)を購入。この手の情報誌は資料的な意味で様々本棚の奥底に仕舞われているが読み返すことは今は無く。漁ってみたら10年前の「いしいひさいち40周年」(河出書房新社)以来でした。
読んでいて気付いたのは、自分はずっと学生生活を眺めていたいのだな、と。ほぼ4コマで占められた現在のラインナップも半数が「学園もの」。トレンドジャンル云々ではなく、終始一貫して「終わらない学祭」を求め続けているのだと、半世紀にならんとする読書傾向がついに判明した次第。ならば友引高校が舞台なのは間違いないから迷いなく新作を楽しみに待つことにする。

某県の温泉宿の1泊2食付き最安値は7000円。応援割が各種入って支払いは2000円でクーポンが2000円分付くので実質無料。オプション(追加料理)ありきのプランなので夕食は周囲を見渡せばかなり惨めな思いをするだろうが(朝食は共通ビュッフェなので無問題)、売店で酒と名産品(肴)を2000円分買い込めばビジネス泊の比ではない。つまり「晩酌の買い出しにちょっと(かなり)遠出してみたら、たまたまやっていた福引に当たって温泉宿泊券をもらったのでそのまま泊まってきました」なんて棚ボタな休日をその気になれば何度でも過ごせる。
勿論これは実話ながらお一人さまプランではあり得ない(無念)。しかしこれを知ってしまって連休にいつもの定宿を当たってみれば正規レートに戻っていて割引あっても面白くない価格。泊まり甲斐が無い。せめてそれぐらい「お得!!」と思える一人宿は無いかしらと、片手で泊まれる(割引+クーポン付きで)場所を探してみる。「ここに行きたいから周辺にお手頃な宿は」ではなく、「(安く)泊まれさえすれば行けるとこまで行くのでどこか無い?」という本末転倒な検索方法。
自粛奨励中の延命策と違い、どこもシーズン中の料金になっていて底値には程遠い。あちこち転々してみるも出てくるのは2名様〜の2食付きチェーン温泉宿で、ビジネスお一人さまで破格値無し。「函館2泊3日」という新聞の折り込みが頭をよぎる。お一人さまは8000円増しでも28000円で行けるから交通費負担だけで泊まれる!行きドキなんじゃないか?10年前に比べても..記録を読み返したら丁度同額でテンション下がる。じゃあ一度行った場所、張り切らなくとも良いか。一応チェックしておいた宿のサイトに戻り熟考。割引付いてジャスト5000円(プラスクーポン2000円分)。特典は13時〜12時の23時間ステイと、簡易ながら朝食はビュッフェ。1日ズレてれば4000円..1週ズレてれば3500円..大浴場無し、この県のクーポンはどうやらスーパーでは使えず、飲食(店)か土産に充てるしか無い。ケチが付きまくりだが他の地域(宿)に比べれば計画は立ちやすい。
昼に出ても13時チェックイン可能な距離。温泉街なのでブラブラ、日帰り温泉もある。バイパス沿いで飲食店もチェーン店があり、いくつかクーポンが使える。翌日も昼まで荷物(車)を置けるので、朝食後にクーポンの使える物産館に出向いて土産を漁り、帰り道は天候次第で立ち寄ってもいい観光スポットがいくつか。
旅程としては3年前(→第269号)に行ったものとほぼ同じ趣旨ながら、現時点では割引ありきで前回同様鉄旅にしても総額1万掛からずなんだから充分満足、納得なはずなのに我儘になったものだ。「近場でやり過ごす」なんて後ろ向きだったのが予想通り定着してこじらせてマス。


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