都内のベストセラーはビジネス書が並んでいるけれど、地元は割とバラエティーに富んでいる。そんな10月のある1週だけベスト1に輝いたのは、吾妻ひでお8年ぶりの続編『失踪日記2 アル中病棟』(イースト・プレス)。サイン会でもあったのかしらん?それでトップになれるほど新書が売れてないわけないでしょうが。トップセールスとは意外でした。いずれにせよ、そのカウントの数百(千!?)分の1冊が私です。この方には生きていてもらいたい、逆説的な意味は勿論無く、ただそれだけの気持ちで即座に購入しましたよ。
同じく衝動買い、ならぬ笑撃買い。友人宅にて。日頃読んでいない全国紙には、漫画雑誌の広告も載っているんですね。その、「ビッグコミック」誌の特集企画が『ゴルゴ13』45周年記念、多数の漫画家による祝福イラスト。何気なく眺めていて思わず吹き出してしまう。西岸良平描くゴルゴと言えばパロディのお手本のようなキャラクターだが、それをまさか本人が描く時が来ようとは..!広告の、効果絶大。それだけをじっくり堪能するためだけに購入。当然真面目なお祝いイラストなのに、特に顔が個性的な描写なのでアンマッチ具合が素晴らしすぎる。よ〜く見ると口元がへの字になっていて、一応真のゴルゴに寄せてあるんですな。笑わせるつもりでは当人勿論無いということが分かります。独特の顔と言えば近頃で言えば福本伸行あたり、実際本企画にも参加されておりましたが作者の場合は作品世界が割とシリアスなので雰囲気がマッチしてしまっていて今一つ(失礼。笑える度合いは、という話)。西岸は世界観も真逆なので大御所集う中ピカイチでありました。
漫画の話は4コマばかりになってしまっているのでつい書きそびれてしまっていたが、某日書店にて「酒楽」(漫画ゴラク増刊)2号が出ていてニンマリ。早速その晩の酒の肴に1冊購入。初号を読んで実に面白かったのだが、増刊なので続くとは思っていなかった。久住昌之にはやっぱり『孤独のグルメ』谷口ジローより和泉晴紀の絵が似合う。そんな二人の泉昌之『酒の軍師』は巻頭企画で当人達がくぐった店を、そのままフィクションとして描き直していて2度美味しい。他、酒が好きでつまみにこだわって、あるいはこだわらなくて、のエッセイ作品がずらり。また結構久しぶりにお目にかかる漫画家さんが多いんだわ。ストーリーを読んでないせいもあるのでしょうが、時代..でしょうかね。お色気要素を今回は無くしたのも個人的には高評価。出来れば次は、酒にまつわる武勇伝も無くして純粋に酒と肴にテーマを絞った作品群で再び出会いたい。
とのたまったものの、このところどうにも酒が飲めない。いや、休肝日が月に一度取れるかどうかのペースではあるのだが。日本酒再燃で一時パック酒に戻ったものの、量の配分がうまくいかず(買い出しペースと飲む量が合わない)缶チューハイに戻る。家に帰って遅い夕飯と一緒に一缶。ここまでは全く変わらないのだが、その後テレビを観ながら、あるいは布団に入ってしまってからさてもう一缶と開ける→いつの間にか寝ている→翌朝には半分以上残っている。まさか朝から飲み切るわけにもいかず、結局は洗面所へ流す。これが常習化してきた。さりとて一缶で止めてしまうのもなかなか..ようやく仕事から解放され腹も満たされた余韻が楽しめぬ。そ、こ、で。350ml缶を2缶飲み切れないのだから、500ml缶にすれば1缶で済むんじゃないの。飲み残しの無駄も無くなるんじゃないのと結論付け、早速実践。す〜る〜と〜。夕飯時に一缶飲み切っちゃうんですね。そこで350ml缶を開ける..当然のように飲み切れず。手詰まりです。
ただともかく缶チューハイ2缶飲めずで寝付く状態がずーっと続いていたので、3ヶ月くらい開いての久々の飲み会、隊長との忘年会では1軒目の大生2杯、日本酒2合から2軒目の角ハイ1杯で一気に瞼が重〜く、なる。コンビニでコーヒーブレイクして30分ほど酔い覚まし。3軒目は梅酒に逃げて2杯目でようやく調子が戻ってきた、ところで以前と違い終電タイムアップ。しかし序盤の2〜3杯で一旦グロッキーとはかつてのペースから程遠い。飲めなくなってきた、と言ってしまおうか。
ちなみにようやく調子良くなってきたところだったので、帰ってから家でトリハイ1缶を開ける。翌朝きっちりと半分以上残っていた。金を捨てているねこれでは。
喫煙所にて、落葉樹の定点観測。一日、気が付けば見事に色づいた葉っぱを眺める。その後変化なくいつの間にか視界に入っても印象に残らなくなっていたのが、ある日フト気付く。葉っぱが一枚も無くなっている!全て落ちてしまっていた。あれ昨日まで紅葉してたよ..な?確証が持てない。ともかく気が付いたら一瞬で、全てドサッと落ちてしまった感じ。落葉樹はそういうもんだというエピソードを以前何かで読んだ記憶はあるのだが、目の当たりにするというか、そこに気付いて感嘆することになるとは..。いよいよ紅葉狩りの資格を得たのかも。
その、喫煙所で一服の供は缶コーヒーと相場が決まっているものの、一日に必ず2本飲むペースが出来ている(朝&通勤途中)から仕事中にもう1本というのに躊躇する。で夏場は炭酸を飲む、冬場はどうする?などと、結局ホットの缶コーヒーを押しながらラインナップを眺める日々。そこに「ホットジンジャー」が登場する。CMで出たてに話題になったホット炭酸だ。「想像していた通りの味」と高評価であった記憶がある。個人的には想像をしたこともないからジンジャーエールが温かい?まあ凍える夜空にドデカミンよりは..と、全くの興味本位で選んでみた。一口入れた瞬間「あれだ、コーラガムの味だ」と感じる。噛むと中の粉末が生ぬるい唾液で溶けて泡立ちはじめるコーラガム、ソーダガムの類。こう書くと何とも不味そうだが、実際も「うわ〜..」と思う。ところがその後「無いわ〜」と続く前に、ノド元がふわっと熱くなる。生姜の後味が結構、強い。これで「おお!」と印象うなぎ上り。飲み終えた頃には「これ、いい!」となる。以降はお気に入りに。後日同僚が買うのをみて「それスか」と言ったら「いやこれ俺気に入ってんだよね」とやや自嘲気味。「いやいや、俺も最近こればっかよ」「意外においしいよね」「ジンジャー効いてるっしょ」「そうそう、ノドにさ〜〜」と同じ印象で盛り上がる。
ただ一月ほどひたすら飲み続けたら、飽きた。考えてみれば缶コーヒーも毎日気分で銘柄変えているし、必ずこれ、という飲み方はしてないんでした。来シーズンはラインナップ増を望む。