昨年の話になるがFEEL
YOUNG誌1月号の「RUSH」は久々にキタ。超名店ですき焼きをご馳走になった日良子がお返しにビワを持ってスズん家へ。ええ娘や〜。
データ移行で概説を読み返したせいもあるのだが、以来西村作品を(純粋な娯楽で)再読中。実は一時期のケバ系描写(ex.ルージュこってり)にオールドファンにありがちな拒否反応が少々あったのだが、ヒヨコがきっかけで従来の読者に戻れたことを思い出す。思い返せば本作は、足掛け12年ものなんですよねえ..。最近も読み流しで単行本待ちのスタイルになりつつあったのだが..。ひよこのお陰で熟読スタイルに戻ることが出来た。どちらにせよ一生の内で何度となく読み返すことになると確信している訳ですが、その転機が最新作で訪れていることに感謝。
そして今年に入って2月号では「モン・パト」が大団円を迎えた。結局終わってみれば3人(プラス玄夜)ともまっとうな良人が出来たところでストーリーは止まっていたのだ。個人的にはオジャブーの病弱絡みでもう一波瀾、起きるのではないかと邪推していたのだが..。それでも玄夜の一件とか、充分驚かされたしサイドストーリーもかなり楽しめた。外伝と称する新たなサイドストーリーが始まるようで、女性誌だからやはりお目当ては恋愛物語となるのだろうが、男としてはギャグ要素に注目がいってしまう。ヤイチ級のキャラクターが登場する作品が、早くも待たれる。
時代小説を読んでいて、時代劇に興味を持つのは自然な事であろう。BSで昼にやっている「なつかし映画劇場」は、出勤前の漠とした時間を潰すのにもってこいであるが、見ようという意欲はまるでなく、最初の10分、いわゆる「掴み」を見て面白そうならそのままに、そうでなければ自室に戻って二度寝するという、至って消極的なエア・チェック対象である。昨年、記憶に残るところでは三船プロ制作の「新撰組」を最後まで見た。三船敏郎が近藤勇を主演したミフネファン垂嚥の作品。そして民放では「鬼平犯科帳」が面白かった。時代劇画誌にスカパーなどの広告が入り、「鬼平」=中村吉右衛門が当たり役というのは知っていたが、ドラマはそもそも興味の対象外なので見たことが無い。小説(池波正太郎原作)は一昔えらくハマッていて、この劇場版も話の流れは覚えていた(細部は違うのだろうが)。ただイメージ的にはさいとう・たかを描く「ブサイク」な(もとい、劇画的、な)キャラクターが強く、小房の粂八=蟹江敬三など程遠いにもほどがあるほど。それが途中から、すんごい良く見える。勿論、一番は鬼平である。小説ではとにかくこの主人公の男っ振りがズバ抜けていて、次々男女を問わず惚れられていく(そんな中あくまで憎む連中がふとい奴=ワルであり、最終的に成敗されるのだ)。漫画版(さいとう版)ではこの要素にどうにも違和感があり、擁護すれば人間味溢れるイイ男ではあるのだが、引き付けに足りぬ。それが..何と現実の、役者たる吉右衛門にあるのだった。悪人に容赦せぬ苛烈な顔、打って変わって仲間と昔話に興じる時のいたずらっ子のようなニンマリとした笑顔。こりゃ付いていきたくもなります。続けて二度見るのは個人的に良作の証なのですが、これは3度見た。
さて、今年の年始も色々時代物があって、映画があまりいいのを映っていなかったのでそちらを期待していた訳だが..。「里見八犬伝」は筋書き通りに話が進みそうだったので「掴み」で止め。切り口が平凡ならストーリーはご存じなので特に見返す必要は無し。見たい役者もいなかったし..。対して、こちらは主演が見たかった水曜天幕團「蟹頭十郎太」(舞台)。「水曜どうでしょう」スタッフが製作し、大泉洋所属劇団「TEAMNACS」が出演の2003年旗揚げ公演を深夜放映していたので、期待MAXで見る。オープニングの和太鼓や舞踊には拍手喝采、しかしその後30分、大泉が講釈師を務め物語、時代背景を説明し出して..。1時間後、寝に入る。こういった展開で3時間もの長丁場を演って、成功を修められるなら。「武劇零」の付け入る隙もありそうだと不遜な考えを抱く。結局最後まで見たのは「風林火山」。武田信玄に関わる姫君たちと軍師山本勘助のやり取りが話のメインで、最初は女々しい感じがしたのだが、この女の戦いもなかなか熾烈で、思わず感心しながら見続けた次第。戦国時代の女性と言えば、紙よりも軽い扱いの存在と言えるのだが、意外と重要な役回りを担ってきたのはブレイクした「大奥」を引いても御承知の通り。今年の大河ドラマも従って見る価値アリ?
『中井、中島らも内定』・・という小見出しが12月某日新聞のスポーツ欄に載っていた。懐かしい。「VOW!町のヘンなもの大全」をご存じならお分かり頂けるだろう。「〜達も」という意味の「らも」と、作家故中島らも氏を掛けた定番ネタだが「中島」某氏が入っていないと成立しない訳で、出くわすのは本当に久しぶりだ。ちなみに記事の内容は冬期オリムピックのスノボ(ハーフパイプ)出場者が決まったというもの。..ドーピングで大活躍!?とでもVOW!なら茶化したであろうか..。どちらもすでに過去となってしまったが、一生この記述には反応する自分がいる。
NHKだけでいいのではないか?と時々思うようになっている。ドキュメンタリーに類するもので、全編通して見られるものが無さ過ぎる。アイドルとか、コメントを求める方がおかしいと思うのだが。民放はBSもコンテンツ不足が現れ過ぎだ。タダで見られることが最大の利点ではあるが、金を払ってでも良質の、為になる番組を見た方が良いと、思うようになった。例えばアニメでも、出だしの暗さが気に入っていた「BLOOD+」も、回が進むにつれてどうしても大衆的な演出や設定が興味を失わせてしまう。土曜18時台に呪わしい血の因縁など、丹念に描く方がおかしいのだが。しかしそれならば、相変わらず脳天気に進行する「おじゃる丸」や「忍たま」の方が素直に見られるし、現実の例えばBBC製作のドキュメンタリー(NHKBS土曜深夜)を見た方がよっぽどドラマチックで、感銘を受けてしまうのである。「知るを楽しむ」など、たまたまチャンネルがあった時にだけ見る番組なのだが、民放でそのような出合い頭の拾い物的番組は少ない。
あ..。民放でしか見られないジャンルがあった..。バラエティ好きなのでNHKだけじゃやっぱ、ダメだ..。「(NHKは)民放に追従してないで、ニュースとドキュメントの専門チャンネルになれば良かったのに」とどなたかが仰っていたが、同感。「ケータイ大喜利」も当初のインパクトなかったし..。ジュニアもやっぱり「すべらない話」の時の方がリラックスしてるよね。
個人的にアニメ不作の状況になって久しい。ここ数年言ってますネ。いい歳なんだから当たり前とも言えるのだが..。以前書いた見たいアニメ作品に「ケロロ軍曹」があって、幸いすぐ放映開始となったのだが、1月ほどで見なくなった。原作から入ったせいもあるけれど、どうも最近、ビデオに録っても見る暇がない。で、気付けば見ずに重ね録り。あれだけハマっていた「おじゃる丸」も見る事は稀になった(と思ったら大晦日深夜にセレクションをやっていて、10分番組を延々2時間見る事に..。OPED付きの豪華な内容?ながら12本連続はさすがにキツかった..。ビデオ録れば良かったな)。そんな状態だからこれも見続けることになるのか微妙だが..。たまたま見た「天才ビットランド」内のミニアニメ、「おでんくん」が気になっている。年末総集編をやっていたので、これはきちんとビデオに録って見た。リリー・フランキーのキャラクターもいいし、何と言っても声がいい。ピエール瀧やサンプラザ中野など、「天テレ」出身者の出演も楽しめる中、本上まなみ!?が主役を勤め、これが大ハマり。いわゆるアニメ声と対極な低めのトーンで、素人っぽさが拭えないけど、イイ..。あざとい位にレトロな雰囲気のセルっぽいアニメだが、妙なテンションということで「POPEE THE ぱふぉーまー」以来の熱意を取り戻せるか(音楽もシブイ!)。
CMの存在価値が危ぶまれているようで、PRに懸命だが今イチピンとくるイベ企画ントが無い。個人的にはCM付きで結構。いつの日か見返す時にCMで時代を感じる派なのでHDDのカット機能など無用の長物なのだが、言われて見れば昨年、一番印象に残ったCMですぐに思い浮かぶのは「居酒屋クーポン♪」「あ、まだ前奏です。」のアレなのだが多分再放映ものだよ、ねえ。近年CMフェスは時間が合わず行っていないので何とも言えないのだが(今年は日程が合って行けそう!)。ともかくCMから流行語、そして記憶に残る..という図式が産まれていないからスッ飛ばされる訳で、オリラジの「武勇伝、武勇伝♪」を引くまでもなく、ポップでキャッチーな音ものが流行の近道、てな訳でオリジナルCMソングを待望するのです(カールとかリポDとか、なつかCMだけじゃなくて)。
あるいは。PGAの実質的開幕戦、「ソニーオープン」は今年は大味な内容でうたた寝をしながら流し見して終わったのだが、FIFAと同じく番組内で協会CFが流される。ゴルフファンにしか分からないツボをついたユーモアが絶妙で、やっぱり海外CMに学ぶ所は大きいと感じる。制約の多い日本だけど、限定的なマスを対象にした作品というのは今後イケるんじゃないかと思う。
高校野球でも、一番面白いのは準決勝と言われる。況んや3000組超の中で8組に絞られる「M−1グランプリセミファイナル」が面白く無い訳がない。今大会が制限ギリギリ(コンビ結成10年以内)となる品庄に焦点が当たっていて、不覚にも感動してしまったり。携帯での結果報告にて、思わず感涙して蹲った品川の、電話口に出ていた相手は誰だったか、応援に来ていた遠藤辺りかと思われるが置いといて。代わりにこう、声を掛けたかった。
「まだまだ、戦いはこれからだぞ。西の中川家、東の品庄と言われていて、中川家は結果出してるんだから。必ず、やってくれよ!」と。(この章決勝戦を見ていない時に記す。念の為)
エンディングはその想い通り、敗者復活戦に賭ける錚々たる面子の咆哮で大満足。ハングリー精神に今イチ欠けると見ていたお笑い新世代、どうしてどうして骨太揃いだ。
ただ漫才コンビとしては破綻状態にあるレイザーラ○ンが準決勝に残っているなど、終焉の気配漂っているのは事実。栄枯盛衰は世の必定である..。
で、同じ主旨で賞金1000万を狙え!というのだと思っていた大晦日「お笑いネタのグランプリ」は、ネタの前にコメントを求めたり審査基準が明確で無かったりと進行が大いに不満。また大会場で生で、声が通らない、テンポが悪い、カミ倒し、ネタ忘れ..と散々な内容。唯一マイペースで小声を貫いただいたひかるが受けていたのが別の意味で笑えたが。まあそれでも最後まで見ていたら、各賞発表のシーンで真意が分かる。なあんだ、つまり「エンタ」の論功行賞な訳で、そうすると「受賞者を集めてネタ披露」だけでは尺が足りないので一応グランプリ形式にしましたということだったのだ。真に受けて緊張しまくりの芸人が馬鹿を見ただけで、最初からエキシビジョンマッチと割り切らせていればもっと遊んだネタも見られたのだろう。「エンタ」独特の出掃けのブツ切りもいつも通りで、お笑いパワープレイを目指しているのだろうが個人的には余韻に浸るもあったもんじゃない叩き売りに見えた。これなら今年の年末は心置きなく格闘が見られるというもの(辛辣?)。
テレビ50年でテレビ史を概覧出来たせいもあるのだろうか。私には現在のお笑いブームの頂点が昨年だったと見える。年始恒例の「爆笑ヒットパレード」内で、客の反応が明らかに「醒めて」いた。元々早朝からの生放送で、ネタも定番に限られ、新旧問わず出て来るから自ずとテンション維持が難しいのだが。見飽きたというより「もういいよ」という雰囲気が伝わってきたのだ。つまり客側が芸人を本格的に品定めし始めた。ついに芸人優位のブームに陰りが見え始めてきたのである。年末年始と濫立したお笑い・バラエティ番組を見ていたが、正月ここに至ってこう確信した次第。