<陽の巻>
長期休暇を前にして。
続々とリリースされる割引プラン捨て難く、と言って遠出はもう今年はダメ、行かないと自重しているので近場で何か出来ないかと模索している内、禁断のご近所宿泊に手が伸びる。飲んで帰るの面倒〜タクシー代程度で素泊まり出来る、しかも大浴場付き!しかし目星付けたところは破格値プランが全然予約が取れない状態..。観光地で無し、出張需要のみで回っているビジホのはずなのに..。(以上編集後記を再編)
普通の予約サイトを見てみるとやっぱり、超余裕で空き空きじゃないか。地元割、3月末までってのにすでに割当分終了なの?ショボ過ぎ。(注:「陽の巻」巻末に追記あり↓)
考えを切り替えて。
福島の知人宅へ宅飲みに行って、帰りに家の手前で一泊。部屋飲みでも道の駅で買い込んだ酒の肴をつまめば大満足の2泊3日じゃないか。
こう当て込んで状況を聞いたら残念、他県者と濃厚接触したら検査受けろという厳しい制約が継続中と。お互いさまだから詮方無し。
またしてもつまずいたが何も計画を立てないとこのご時勢、ほんとに引きこもりで終わってしまう。曜日を変えてみたり、条件を取っ払って様々なプランを眺めていると、「連泊プラン」に目が止まる。連泊..いやいや、近所でしたところで..うーん、でも2泊だと旅行感は出るな..。そして値段も倍になると割引感も大きくなる。クーポン付けると実質7千円ほど。ほぼ同条件で、昨年隣県に行った際の1泊2日の諸経費は1万4千円だった。手頃な飲み屋が近くにあるのを知っている。ぐる寿司もラーメンもスーパーも徒歩圏内(勝手知ったるご近所)。何しろ移動費が掛からないから好き放題やっても同額で2泊出来る..決める×→抑えとくか。
この程度のテンションに過ぎなかったのは金を出して出向く甲斐はあるのか、という意識がどうしても拭えなかったから。クーポン2千円もどこで消化すれば良いか。土産ってもなあ...。もう何度も眺めているクーポン利用可能MAPで周辺を眺めていると..。某施設、利用可能に載っている!?全く行く機会が無かったけど、これ観れば行った甲斐あるかも!洒落ながらそこで土産も調達出来る。旅行になる!!
2日目はのんびり、朝食(付き)〜朝風呂〜観光〜散歩〜外食〜部屋飲み〜合間風呂風呂と、なかなかいい休日じゃないか。
昨年の小旅行を踏まえて。
さて当日、2泊の土産のと考えていくと、手ぶらでとはいかず荷物入れとして車で行く事に。
行き帰り30分と掛からない場所だけど..チェック前後に着替えの袋抱えてウロウロしたくない。あくまで荷物運びの手段として使う、行き帰りの移動だけ。しかしこれで、滞在中のあれこれが一気に片付く。何せ満杯の荷物でも持ち運びは駐車場〜部屋までのドアツウドアである。買い出し、いらないわ〜。
という事で風呂上がりの一杯、部屋飲みでの肴と思い付く限り「いつもの」パターンをあらかじめ買い揃えていく。要らなくなったらそのまま持ち帰って残りの休日のお供にすれば良し。
移動時の手間を考えずに済む、運転者でありながら宿泊中はアルコール気遣い無し。こういう使い方なら車は有難い。
さらに。ほんとに近所で2泊という無駄な旅程ながらテンションが上がってきたのは「お初」体験が意外と出来ることに気付いたから。
まず「独り焼肉」。焼き肉食べ放題は恒例として年数回行っているので全く新鮮味は無い。しかし大人数で食べていて、「好きなものを好きなだけ」という前提ではあるものの、果たして「自分の好き勝手」に食べられているか、また全メニューを最大限に活かしきった食べ方をしているのか、毎度気にはなっていた。
大好物だけど鶏メニューはせっかくの焼き肉店、食べなかったり、ひたすらテキトーに注文して来たものを片っ端から皆で片付ける内に何か良く分からないけど食った、満腹、満足になっているのはやっぱりちょっと気兼ねしてるんじゃないか。
勝手知ったる某店がそこにはある。今回、一人でじっくりメニューに向き合い、改めて最大限に食べ放題を活かしきる食べ方を模索してみようじゃないか(これで90分、夜のメインエベント成る)。
そして2日目はついに「独り飲み」。やったこと無いわけじゃないけど、毎度ついつい行きそびれてしまうのはズバリ「家帰って飲んだ方が安い」から。今回も「部屋で飲んだ方が〜」とはなるものの、買い出し出来るスーパーが微妙に遠い、禁煙部屋だから部屋飲みで寛げない、帰れる場所で泊まらなければならない、と条件が揃って「外で飲んだ方がマシ」な状況に持っていけた。そしてあるのはまたも「勝手知ったる」チェーン店。通り一遍、魚でちょろっと飲りさえすれば十分。近くに馴染みの古本屋もあるし、間が持たない問題もクリア。
最近高歌放吟もご無沙汰なので、この勢いで「独りカラオケ」まで行けば立派な「お一人さま」生活コンプリートとなるのだが、残念それは無く。
とはいえ近場で2泊、それなりに盛れた内容になりそうでようやく休みの気分が整う。
全てが「勝手知ったる」。
ナビを使う事も無くホテル着はチェックイン3分前ピタリ。館内着に着替えて早速風呂に行く。フロントにはすでに「日帰り入浴」のお客さんが来ていたのである程度の混雑を覚悟していたら何の、日帰りを受け付けるだけあって専門施設の半分以下のサイズではあるが内風呂、露天とも広々でなかなか熱めの硬派なお湯。
何しろ入り放題だから「もう少し堪能して..」という未練が無い。普段のサイクルの一周目でサッと出る。
風呂上がりの一杯、喫煙所に移動して一服とこれもまたいつかやった同じ行動。窓からの景色は見慣れた山とチェーン店ながら、思い込めばここは名古屋のインター近くのルートイン、福岡の郊外のビジホ、何ら変わりない、はず。
部屋に戻ってゴロリ横たわると極楽再来。旅の疲れも無いので眠気は訪れず、予定通り夕食へ。
さてしかし難点はここから目指す店が意外と距離あるのに気付いたこと。かつて電車で訪れて歩き移動もした場所であり、大した苦では無かった記憶だが..。ホテルがそこからさらに外れに..ある。徒歩って、結構掛かるぞ..。
ただまあ、旅先での放浪は毎度のこと。今回は分かり過ぎているから遠いと感じるだけで、移動手段はガイドでも「徒歩」圏内である。開店するであろう時間を目がけて出たら何しろ一本道なのでブラブラ寄り道しても30分掛からず。到着して営業時間を確認するとすでに開いてた上に24時までやってます!?
となればさすがにまだ早い夕暮れ時、混雑時を避けて21時22時台の閑散を狙うのもアリか。どうしよう?明日に回そうか。しばし迷うがそう言えば朝食バイキングをしっかり元取りたいから早寝早起きしようと夕食を早々にしたんだった。迷う話じゃなかった。
目論んだ方向から外れたところで色々気付く。
いつもはスタンダード(竹)なのだが今回は一人だから一番下で良いだろうと迷い無く頼んだらあれ?いつもよりかんなりメニューが少ないじゃないか。そして1000円ぐらい違うと思っていたのに400円しか違わない。(どうやらランチタイムの料金と混同した模様)
やっぱりこういう時にケチると却って銭失いよなあ..と激しく後悔。衝動的にコース変更しようぐらいになったがすでに火は入れられた。飲み放題もドリンクも頼まず、すぐ出るタン塩(豚)も断った。
腹を据え直し、ここから先はひたすら自らの欲望の赴くままに。
まず薬味一通り+サンチュ、サラダは2種類頼んだ。肉も鶏豚牛と一通り。
これらを平らげ網交換。
頼んでいない内臓系+ハラミとロース追加(ここまで全て塩ダレ)。野菜スープ、やみつきキャベツ追加。
う〜ん、食べてて思うのは、やっぱり大勢であれこれシェア、ってのが良いのだなあと。
頼んだものは勿論食べたいわけだが全て自分のものになるので焼けるペースがどんどん押してくる。辛味噌付けたからサンチュ、目を向ければすでに葉っぱの上にはホルモンが乗っていて..という具合。一応3枚(切れ)ずつ細々と焼いてはいたものの、網を空にしたくない意識が拭えないから次々と焼きあがってしまう。
延々とブレイク無く一人で食べ続ければ普段なら何度注文しても止まらないのにタレ肉へ移るつもりの3ターン目でもはやギブアップ寸前。
未練でロース(タレ)だけ頼み、網交換。
全ての肉を片付け、ラストオーダー5分前に〆のソーメン(夜食ラーメンあるのに食べちゃった)とアイスを頼んで..。
オーダー終了の案内と同時に席を立つ。丁度隣に一人客が入ってきたので食後のブレイク出来なんだ。
90分とはいかなかったが1時間強。一人で思うさま食べてみたが想像を越える楽しさ、充実は感じられず。今後役に立ちそうな発見も無し(あ、一番下のコースは外れとだけ)。やっぱり焼き肉食べ放題は皆で分け合って、誰が頼んだか分からない変なの片付けるとか、制約や想定外があった方が良い。
しかし毎度「店潰れるんじゃね?」と満足する店なのだが、思ったより食べていなかった。レシートで確認したら肉は実に28人前だったが1人前の基準が3枚程度だから20グラムと見積もっても560グラム。鍋のとき買う豚肉の大パックがそんなもののはず。(全て「タレ付けた」肉という辺りもコスパ的に相応といったところだし)
そして脂もそうだがこれは塩分摂り過ぎね。主食やサイドメニューを頼まず、野菜と肉だけのストイック焼き肉とはいえ、ゴマ塩ダレのシーザーのと味が付いている。これにタレ付きの肉をタレと薬味に絡めて食べていれば味付、何乗か。
結論。独り焼肉は食べ放題でするものではない。そこまでのイベントにはならないようだ。
お楽しみは、寧ろ食後にあった。何せ旅先で初めてお腹パンパンで帰り道。古本屋に寄ったらあまり動きの無い店なのだが思わぬ掘り出し物があり。すぐに帰っても良くなったものの現在19時。普段ならこの場所に居れば家路を急がなければならない時間なのに「これから何しよう?」と考えている。この余裕が素晴らしい。
腹ごなしにぐる〜〜りと周辺を大きく迂回して宿に戻るもいつもの放浪では無く土地勘がある。あの路地の向こう側が開けているかも、など賭ける必要が無い。震災以降はしばらく立ち寄らなくなっていた辺り、かつての住宅密集地が区画整理されていてスッキリ見通せるようになっていたり、飲食店が意外に増えていたりといった変遷を辿りつつ。まあ、暗闇の中でしたが。
夜鳴きそばは正直要らんかったけど、サービスなので風呂入るついでで寄れるので食べておいた。
..汁は、残したかった..。
家でのグダグダ生活と何ら変わり無し(但し風呂付き)。
風呂上がりに飲んだだけでアルコールは到に抜けている(その後は満腹で飲む気になれず)。タバコも喫煙所移動が手間でほとんど行っていない。こんなイレギュラーが要因なのか、はたまた肉と風呂で身体が火照ったか、夜中に起きたら後はウトウトと、半覚醒状態。
予定が立っていない来週の休みの過ごし方を考えたり、今日明日の日程に思いを馳せたり。寝ていなくとも充分休めている、別に寝不足でも何ら支障は無い。何もしないでウダウダしていても勿体無い。
当初は朝食を済ませてから風呂に入って出発と予定していたのを温泉宿の時のように夜明け前(朝食前)に風呂へ。
無人と思っていたらそこそこ人が居り、普通のビジホとは違う動き。割引効果か喫煙所には普段見ない若者の姿が多く、夜も遅くまで物音が聞こえていたのだが、風呂がウリだけあって目当ての客も多いということか。正に私がそうだ。同輩。
ただこれは規格に当てはまるかどうか、平日の風呂上がり朝食前に早くも発泡酒。あ、そういえば明るくなっていた、気付いてカーテンを開ければビンゴ!目の前に太陽が上がっていた。海そのものが見える高さには泊まっていなかったが、朝日を浴びて朝日を頂いている。
朝食は上手く出来ていると思った。無論567対策の名の下に、全てのメニューが「小鉢」にちょろっと入っている。しかも全てが調理場(人)の前。ごはん、みそ汁は専任者が取り分けて「くれる」。
これでは..「好きなものだけ、好きなだけ」がしづらい..お代わりも..。
まあほとんどが「飯のタネ」なので低糖質に馴れた身では強いて2周目も無いか。普段の朝食と比べれば十二分の量だし、食べなきゃ持たない旅程でも無い。
とはいえ明日も同じメニューだろうから、魚入っている小鉢は2個ずつ取ろう。サラダも2つ欲しいな。旅の恥は何とやらじゃ!密かな決意の元、初日は潔くソソクサと席を立つ。
再び風呂をくぐった後、ワイドショーを観ながらの二度寝で連泊の甲斐を堪能。身上潰すような休日。
最後の最後に得られた気付き。
クーポンを消化するべく向かった某施設は一本道ではなくちょっと曲がった先。事前の地図ではそんなイメージだった。地図だから案の定距離感がズレている。一本手前で曲がってしまったらしく、進んでも目的地が出て来ず、迷う。いや迷ってはいない。何しろご近所、大通りへの出方は分かるしそこからどう進めばいいのかも昨晩すでに確認済みだ。しかし気付いたら新しいインターが出来ていたり、だいぶ大回りになるので裏から直で向かえるハズ..クネクネと軌道修正して行ったら着いたものの広大な駐車場の端..。車なら「ん〜?間違えたかな?」程度の話が何せ徒歩だと次の曲がり角は5分後..。かなりの無駄×→ウォームアップに。
クーポンは電子タイプだったが実に簡単。個人番号を入力せねばとメモに書いていたら案内メールから飛んだ先にすでに入力済。利用も希望額を押した先でQRコードを読み込んだら即完了。差額の200円だけ払って観光開始。平日昼間と侮っていたら学生、団体さま、カップルがウジャウジャ。閑散とした特等席でボーっと眺めることは出来ず、午後中持つかと思っていたが早々に退散(正直この手の施設はストレスを抱えた姿が痛々しいのよね..私見)。
全く面白みの無い土産を、義務として漁っていたら海産物も売っていて、珍味がある!ワンカップ、持ってきてた!これで一杯飲りたい!!
帰りは展望台から眺めて道順が判明していたから真っ直ぐ帰還。予定よりだいぶ早いが何せ部屋飲みする理由が出来た。有名な干物タイプより量が多くてお得と買った代物はやわらか燻製でした。これはこれでやったあ!
再びワイドショーを観ながら一杯飲っていたらあら、風呂が開いた(昨日から24時間経過)。何ぼ入っても悪いもんじゃない。本日3度目の風呂はもう露天に浸かるだけ。気が付けば昨日と全く同じ行程で夕食のお時間に。
早いの混み合いがどうの、間をどうするの店はここでいいのかだの、考え出せばキリがない。ともかく今回は決めてた店で魚を食う。勢いが大事、と逡巡することなく夕暮れの居酒屋へ飛び込んだら口開けでした。本日は貧相な客で申し訳なし。
とりあえずの一杯をポッピーに、アテを激辛豆腐、鮭の中落ちにする。
魚縛りで来てみたけれど、それほど魅かれるものは無かった。看板メニューも鮨なので1000円ではぐる寿司で10皿..近くに大衆居酒屋もある。刺身で一杯は店移ってもいいかな..。
来てみて改めて思うのは、値段さえ気にしなければどこに入って何を頼んでも美味いだろうし満足するだろう。しかし一人飲みでそこまでの出費はどうだか、といって手頃な一品料理で済ますなら何の変哲も無く、スーパーの惣菜買った方が安いわ〜と思ってしまう。だから「安いと思える価格で普段食べられないの」を頼みたくなる。必然「サービス」「お得」「特盛」などに目が止まる。ポッピーにしたのはそういうことで、酒は普通酒がキャンペーン価格になっているのでそれにするつもり。地酒の必要性はマイブームが去って全く感じないし、そも地元の飲むならスーパーで4合瓶を買う。今回は覚悟の来店なので予算とか決めていないけど、コスパが常に頭にある。
そんなことを考えながら飲っていると、出てきた中落ち、大皿に「6切れ」(!!!)入っていた。注文ボタンの押し間違えで2人前頼んじゃった?それともボリュームがウリってこういうことなの!?メニューの写真はどう見ても1切れ。中落ちっても身が多く残っているんでしょ、と思っていたらほんとに中落ちを素揚げしましたといった感じ(焼き物ですが)。
これは..これで料理は大当たり!大満足じゃ!!うんうん、身は確かに少ないけど食いでがあって何より旨い。これで2軒目は要らんね。んじゃお店に敬意を示して刺身と酒、追加!
紙ナプキンで何度も手を拭きつつ素手でかぶりつき。食べて飲んで..をゆっくりやって小一時間。酒3杯につまみ3品なら食事だろう。物足りなかったとしても帰れば夜食がある、充分。
お会計でさらにビックリ、突き出しが出てきたのにお通しも取らず。何だか申し訳ないくらいのサービス料金。当たり一つで景色がガラリと変わった帰り道。半ば義務として行った一人飲みは、つまり昼にやった土産での部屋飲みのような動機で行けば精神的な満足感が得られるわけで、居酒屋行きたい!はやはり人と飲みたいから行くのだ。「ホヤで一杯飲りたい」など明確なものがあったら一人飲み、行けば良い。それは家も外も関係ない。ガッツリと飲んで食ってと考えていたから敷居が高かったんだな、と気付く。
最高の贅沢。
真っすぐ帰ったので22時前に早くもウトウト。「ヤバイ、これで寝るとまた夜中に起きちゃうなあ..」「まあいいか、何せ今年はスマホがある」昨年暇を持て余し、無料WiFiでつべが観られたら..と思っていた。今年は本も現地調達しているし、夜中の無聊は無問題。素直にテレビ、明かりを消してご就寝すると..。前日の寝不足のせいか、飲みっ放しだったアルコールの作用か、フト、目が開いてさて何時になったのやらと時計を見てビックリ!朝食を食いそびれぬようにとアラームを掛けておいたのは6:30、目覚めたのは6:26だった。
え、何時間寝たの!?体内時計の神秘をさておき、計算したら8時間半。折角の旅行で勿体無い、なんて思うはずもなく、寧ろ「良くやった!」と嬉しくなる。以前書いたように近年は寝倒す体力も無くなっていたのでこんなに熟睡したのは年レベルでの快挙。泊まった甲斐は実にこの、「たっぷり寝れた」ことでした。
さて「いくら差し引いても最低1000円は払う」破格値で泊まれていれば2000円で済んだところ。
9000円払ってクーポンが2000円、風呂はスーパー銭湯と考えて良いだろう、2日間フリーパス2000円、朝食は一般利用で1500円とのことだったがいいとこ1000円だな、で2000円。つまりオプション無しの素泊まりだったら2泊3000円..あと1000円分何か無かったか、そうそう夜鳴きそば。300円として600円。えーと..あ、一人だったけどツインベッドの部屋だったな。グレードアップで500円として。うん、破格値で泊まれたと言ってしまおう。諸々総額で16000円くらいの旅となりました。
目論見通り昨年とほぼ同じ内容で2泊出来たのはズバリ割引プランの恩恵。通常なら移動費掛からなかったのに倍掛かるわけで..今年だけのレアな経験。
しかしなあ..地元割とかよくやっているし、最大値の半額までいけば、1泊でご近所素泊まり、これはアリなんじゃないか。帰り移動、時間を気にせず郊外を飲みながらフラフラ出来るってのはなかなかの快適でした。
追記:この翌週に「地元割」再開(第2弾スタート)のリリースがあって、即チェックしてみると破格値プランも復活していた。1泊限定の制約ながら素泊まりで2500円(プラスクーポン1000円)。1週ずれていたら直前でこのプランが実行出来たのに..。さすがに2週連続同じ場所を訪れる気にはならず、もう一度白紙から1泊旅行を立ててみるも、今回の旅程に勝る魅力的なプランは出て来なかった(出て来たがご利用2名様より..orz)。
という事で引きこもる事に。
<陰の巻>
連休後半は結局のところ全く予定が立たなかったので「出掛けない」ことにした。
と言って手詰りではなく、折良く家人がそのタイミングでGoToしておりプチ独り暮らし。台所が付いているコテージ連泊と思えば(部屋のグレードは上がらないけど)グ豪ラ勢ンなピ旅ン行グと言えなくもないような。
ただ毎度こういった場面では食べ過ぎて苦しんでしまう、昼寝し過ぎて一日中ゴロゴロしてただけ、あるいは気兼ねなく外でブラブラし過ぎて寝るだけ帰宅、などとかく無為に過ごしがち。過過過。
そこで今回はグダグダ生活なりに、ヘルスィーな自炊生活を探求する、食材を改善するための実験合宿と銘打つことにした。
実験、つまりは「気ままなお試し」である。
炭水化物(ごはん、麺)と肉で「焼く」だけだったメニューが、近年鍋にハマり「煮る」ことを覚えすっかりシフト。
今回もだから徹底的に「鍋三昧」のつもりで下準備したのだが、さすがにいつも通りの量で連日ではヤバいのは分かる。だから何かで代用するか、かさ増し、あるいは何かを省かなければいけない。
真っ先に浮かんだのは「鍋〆」は止めよう。ラーメン、うどん、散々食って飲んでのこれ、超旨いけど余計。そして次に「肉」をどう減らすか。豚肉はすぐ固くなる安肉しか使わないので最近専ら鶏肉派。玉こんって、代用にならんかな?歯応えとか、ブロイラーよりありそうな..。さらに野菜。コスパで量が出せるもやしだがさすがにそれだけは飽きた。白菜キャベツ、久しぶりに玉で買ってみるか?
などなど想像しながら独り暮らし開始でテンションが上がらないわけが無い。
久しぶりに行ってみたスーパーの、最安値が魅力すぎる。肉が普段の更に下をくぐって各種揃っている。ポンッ!、とヘルシー云々の気分が吹き飛び、「肉だけ鍋」なんてやってみようか!と思い付き。〆さえ食べなきゃいいでしょ!これが思ったより良くて期間中リピート。「モツ鍋」はコンニャクと油揚げ(きざみ)でかさ増し。コンニャクはさすがに常夜鍋程度の煮込みでは味が染みなかったけど、食べではあり。鶏肉の代用品と考えていたが、普段必須にしているウインナを今回使わずに済んだのはこれのお陰かも。意外なヒットは油揚げ。味を吸う、コクが出る。ただ調子に乗って「肉だけ鍋」にこんにゃく油揚げをマシマシしたら動けなくなった。牛はどうやっても牛丼の肉にしかならないので使わなかったが牛すじはなかなか良かった。歯応えが段違い。という事は砂肝あたりも良さそうだがあれって煮て食べられるの?野菜は今回、初めてもやし単体は買わなかった。しかし白菜、キャベツを切る手間にも屈する。代わりに「半額」のカット野菜を大量に。CMの「鍋しゃぶ」を意識して千切りパック3つ、しゃぶしゃぶではなく単に突っ込んでみたがもう何ぼあってもいい。
こんな感じでおよそヘルスィーとは縁遠い、肉まみれの鍋を連日続けてみたがバランスはともかく炭水化物を食べてない、よね、お陰で胃もたれなく快腸。腹回りには確実に肉がついただろうが、パンパンに膨らむことなく休みを終えられた。
家人が帰ってくる日は車を使ったので自然休肝日(!)に。朝食を納豆豆腐、夕食?をカップラーメンで済ませてしまう。飲まなきゃこんなもので済むのだから、やっぱり暴飲暴食は改善せず。
最後は一人外飲みで、「回転寿司」で締めようと決めていた。何しろご飯が、魚が恋しい。
ぐる寿司で飲むなんて..持ち帰れば、スーパーで見切り待ちすればファミリーパック3つも4つも買える。これこそ家で飲み食いする方がよっぽど安くつく食事じゃないか。
いやいや、この一見「好きなだけ」というのが曲者で。寿司の持ち帰りは一人暮らしでよくやっていたから知っている。事前注文では気に入ったものをリピート出来ない。ましてスーパーのパック寿司は種類が決まっており..買うときは幾らでも食べられる気でいるのだが、いざ食べ始めると飲んでいるからそこまで食えるもんじゃない。徐々に有難みは薄れていき..最後は醤油で食べるような状態に。
外で食べればまさに「食べたいだけ」が可能になる。その不確定要素があるからあえて寿司は外食する。
行ってみたかったお目当ては、いざ入る前に表のメニュー板をチェックしたところ、どうも最安値帯のネタがショボ過ぎる。また110円(税「抜」)ってのも小ずるいなあ。その分旨いってことだろうけども。食前酒ならぬ食事前酒を飲みながらフラフラ物色していたらお高価いところはもちろんスルーながら、地元の回転寿司が意外と勉強していることに気付く。最安値帯で一通り食べられそうだし、アルコールも2杯目半額と。勤め出す前以来じゃないかな、久しぶりにくぐる。一人飲みと同じく、「安い」「食べられないもの」「お得」を基準に食べていく。均一のぐる寿司なら無制限だが、ここはキリのいいところで5皿、10皿、15皿..でだいたい食べたい物を網羅。酒は何故か地酒より普通酒の方が高い。この辺りで違和感を感じ、2杯目以降半額のキャンペーン中であるビールにしておく。総額を考えずに頼んでみたけれど、ぐる寿司なら皿数×100円で簡単だけど、ここはそうはいかない。平均200..そうだな、3000円切るならよろしかろう。倍は掛かってしまうけど、街中夜料金で1000円くらいは乗せないと。出てきた会計はアルコール込みで3200円。うんうん、しっかり食べた上に酒代もそこそこに抑えられたし、一人飲み、踏み出せるようになったんじゃないか。
もう食べたい物で飲みたいから飲み屋に寄る、一人飲みのハードルがそうなっているから易いものである。
と言った感じで特に後半は会話すらなく在宅ワーク(金にならない家事を専ら)で数日間を過ごす。
これはあくまでイレギュラーであるのだけれど、つまり数十年?後の独居老人としての私はこんな感じで日々を送るのだろうか。8割方を食事シーンに費やして..なかなかに侘しいような、快適なような。
しかし普段も家人とは食事時にボソボソと連絡事項をやり取りするだけで、後は職場での取りとめのないベシャリくらいのもの。奇しくも最近提唱されている「コミュニティー内での生活に終始してくれ」という環境を先取りしていた。
それでもまあ、ささいな事に「挑戦」して今後使えるであろう経験を得られたから、無駄な「休日」では無かったと記しておく。