制作の裏側 第4回

(初出:第264号 19.6.20)


年越えてすでに半年経ち、令和を迎えた現在ですが..まだ撮影はスタートしておりません。
昨年末には初稿を上げたものの..まあこちらも、その後手直しを加えるとかしていませんけど。春先にちょっとしたツテからテレビロケの台本を入手して、そのフォーマットが見やすいから台本原紙に使えるな!と、思ったまま..。
どっちもどっちですか。
実のところはその間も先方は(当然)あれこれと動いていて、撮影に入れない理由もちゃんとあったのですが。今回はともかく、秋口の会議を経て台本提出までの流れを追いましょう。

未発表とはいえ映像化される(予定の)台本をどのように公開するか。少々考えた結果「台詞部分をカット」する形にしてみました。読むとおよそ完成台本らしくありませんが、第1回のプロットとの変化を感じていただければ。


「都市名」守護龍ブローディアン  動画版 全6話(初稿)  萩原 晃一

第1話『混沌の夜明け』

CAST
ブローディアン
マダン(アクション無し)
グンシーA
グンシーB
ガイアーク(NAのみ)

〜冒頭、真っ暗な画面に「「都市名」守護龍ブローディアン」の文字。
続いてタイトル「混沌の夜明け」の文字。
変わらず真っ暗な画面の中、不気味なBGMを背にガイアークの声だけ。

ガイアーク(NA)
マダン(NA)

OP

マダン(NA)口調ガラリと変わって

まばらな拍手

〜作戦会議
画面が明るくなると、そこは公民館の会議室。事務用の長机が並び、パイプ椅子、ホワイトボードと極々庶民的な部屋。
ホワイトボードには「ブローディアン殲滅(←殲滅が書けなくてグジャグジャと書いた挙句×印でせん滅、滅も怪しい文字に) 第1回作戦会議」の手書き文字。
ホワイトボード側にマダンが立ち、グンシーA、Bが対面に座っている構図。

〜夜のネオン街(うすボカシ入り)

〜翌朝、爽やかな晴天の公園。(図書館の裏手を想定)
大木の下で、3人が昨晩の余韻冷めやらず、盛り上がっている。
辺りはゴミが散乱。大声で騒ぐ。
それを見咎めた早朝体操に来た近隣住民の一人が注意をしに近づく。
以下住民の目線(で登場はせず)

グンシー達が立ち上がり、近づいてくる。
(この辺でBGM「ラジオ体操」
グンシー達は住民に思い付く限りの罵詈雑言を浴びせ脅しているが、ラジオ体操の音楽で聞こえず)

ブローディアン(NA)

その声にハッと辺りを見回す3人。

丘の上に立つはブローディアン。

軽快なBGMと共に戦闘シーン開始。
スタンダードなパターンで結構です。(初回なので)

グンシー達はブローディアンの必殺技で消え去る。

マダンはそそくさと消え去る。

ちょっと追い掛けて諦める。フト、振り返ると大木の下には3人の騒ぎの残骸が。

ブローディアンが後片付けをしているカット(数秒)。

ブローディアンがフリップを持っているカット。

ED

次回「ダンスは死の誘い」乞うご期待!(←NAでも画面表示でも)


第2話『ダンスは死の誘い』

CAST
ブローディアン
マダン(アクション無し)
グンシーA
グンシーB

モチーフ:ダンス

OP(に番組名とタイトル入る)

〜作戦会議
ホワイトボードには「ブローディアンせん滅 第5回作戦会議」の手書き文字。
ホワイトボード側にマダンがいて今回は椅子に座っている。グンシーBのみ対面に座っている構図。ボソボソと陰気に会話している様子。

そこへ呑気に現れるグンシーA。
ヘッドホンを付けたまま、リズムに乗って登場。
ヘッドホンを外すと、音が漏れ聞こえるほどの大音量でヒップホップがかかっている。

〜駅前のビル群の小さなスペースで、グンシーA、Bは大音量を掛けて踊りまくっている。
(ボカシて場所特定出来ないよう)
騒ぎに見かねて注意しようと駆け付けたビルの管理人を相手に、踊りながら威嚇して一向にやめない。(1話同様管理人目線で登場せず。もちろん音楽は後付けで)

ブローディアン(NA)

画面振られて街角に現れるブローディアン。
しかしグンシーたちは音楽に夢中で気付いていない(フリ)で構わず踊っている。
一向に反応が無いので戸惑いながら近づいていく。

ブローディアンが剣を構えると、グンシーAがそれをたしなめる動き。
ブローディアンが斬りかかろうとすると手で制し、ブローディアンの周りを回りながらダンスに誘う動き。グンシーBはこの間に身を引く。

ブローディアンはついに観念し、剣を収める。

傍らで隠れ見ているマダンとグンシーBがしてやったりと頷き合う。

グンシーAが一通りダンスを披露する。
決めポーズで終了。ブローディアンのターン。
ブローディアンは大きく一息付くと、切れ切れのダンスを披露する。
驚きを隠せないグンシーたち。
グンシーAが何をやっても、それを上回るスピードとテクニックで凌駕するブローディアン。

結局グンシーAは力尽きて消滅してしまう。
余裕を持って、傍らであっけにとられるマダンたちをダンスに誘う。
慌てて逃げ帰るマダンたち。

ブローディアンは小さく肩をすくめると、いつの間にか集まっていた人々に気付き軽く会釈するとラジカセの音を止める。

〜(今回駅前のダンスシーンからオーディオコメンタリーあり)
ヤック:グンシーA
ノルン:グンシーB
(尺的にはマダンたちが逃げ去る辺りまで)

ED

次回「狂った計算」お楽しみに。
(この回5分枠で収まるのか微妙...)


第3話『狂った計算』

CAST
ブローディアン
マダン(アクション無し)
グンシーA
グンシーB

モチーフ:コミカルカンフー

OP

〜作戦会議
ホワイトボードには「ブローディアン殲滅作戦会議」の手書き文字。
ホワイトボード側にマダンがいて、グンシーAのみ対面に座っている構図。マダンは機嫌悪そうにホワイトボードの前を行ったり来たりしている。

そこへようやくグンシーBが現れる。マスクをして、来るなり咳き込む。

〜街中をフラフラと歩いているグンシーB。その後ろでグンシーAが大きな団扇を仰いで続く。
マダンは周りの様子を見ている。

選挙の演説よろしく、一角に3人並ぶ。

マダンはグンシーBのマスクを奪い取る。

スローモーションで祭りのようにゆらゆらと踊り始めるグンシーB。傍らでグンシーAが大きな団扇を仰ぎ続ける。楽しそうに手拍子を打つマダン。
(BGM:祭囃子)

ブローディアン(NA)

団扇を投げ捨て、ブローディアンを挟むグンシーA、B。
グンシーBが襲い掛かり、避けられるとグンシーBは止まれずグンシーAとぶつかってしまう。

万事がこの調子で、グンシーBがフラフラと邪魔をし、ブローディアンは避けるだけで相手が勝手に崩れていく。
最後はブローディアンも様子が分かって、弄ぶようにからかって、まんまと術中にはまってしまうグンシー。
最後は同士討ちの形で消滅してしまう。

たまらずマダンがブローディアンの前に立つ。

マダンは逃げていく。

マダン(囲みで登場。つり下げの氷のうを持ったテンプレスタイル)

ED

次回「おもてなしDis」ブローディアンが登場しない!?


第4話『おもてなしDis』

CAST
隆児
グンシーA(人間体)
グンシーB(人間体)

モチーフ:リアルカンフー

OP

〜今回は最初から街中のシーン。
気持ちのいい天気の中、一般人の格好をしたグンシーAとグンシーBが楽しそうに街を散策している。
観光PR動画のような内容。グンシーは極々普通の、逆に真面目すぎるくらいの格好。

外国人に呼び止められ、戸惑う2人。何かを聞かれているようだが言葉が分からない。
(いつも通り外国人目線で登場せず)
うろたえてキレだす2人。

その後いつもの恫喝シーンはクラシック音楽にかき消されていく。
今回は手を上げようとするグンシーA。
その手を掴んだのは通りすがりの隆児である。

台詞の応酬は無し。
振り払ったグンシーAは、グンシーBとともに隆児に迫っていく。
最初は一般人相手と高を括っているグンシーが隆児を試すようなやり取り。
対等に渡り合う隆児に戸惑い、徐々に激しさを増す。
最後は2人掛かりで攻撃するも、太刀打ち出来ず。
止めを刺すことなく、逃げる余裕を与えて勝つ隆児。

外国人が懲りずに今度は隆児に問いかける。
隆児は慌てず手で軽く制すと、スマホを取り出す。

スマホに語り掛けると相手に画面を見せる。
アプリで翻訳された内容が表示されている。

お礼を言われ手を振って見送る隆児。
スマホ片手に振り返り

ED

次回「仮想と現実の狭間」撮影快調!


第5話『仮想と現実の狭間』

CAST
隆児
マダン(人間体・アクション有)

モチーフ:リアルカンフー

〜作戦会議
無人のアジト。ホワイトボードの「ブローディアン殲滅作戦会議」の文字は雑に消され、上から「中止」の赤文字。

〜都市はパチンコ屋やゲーセンなどアミューズメント施設が充実している。その辺りをボカシを入れて見せていく(「イメージ」のテロップ入れる)。

日暮れ時、一軒のゲーセンから出てくる(体の映像)マダン(人の姿)。
気だるそうに辺りを見回す。
ちょっと先に、後ろ姿の隆児がいる。

中野の街を歩いている隆児。背後にぼんやりとマダンの姿。
隆児は不意に路地裏に曲がる。
マダンは慌てることなく進んでくる。(マダンが近寄ってきてカメラを通り過ぎる画)

〜公園
夜の公園で辺りを見回す隆児。
木陰から、マダンが現れる。

いきなり襲い掛かってくる。
隆児がそれを受け止める。

人間の姿同士の激しいバトル。
しかし人間の姿の隆児はガイアークを倒せるほどの力ではない。
マダンも相当手こずるがついに一撃を喰らい思わずうずくまる隆児。

マダンが正体を現す。(一応口調はここでいつもの悪役風に戻ります)

唐突にブラックアウト。
次回「日はまた昇る」のテロップのみ


第6話 『日はまた昇る』

CAST
隆児→ブローディアン
マダン(アクション有)
イー・ブイ(笠男)
新怪人(出せる??)
ガイアーク(NAのみ)

OP

〜(第5話からの続き)
夜の公園。

隆児は立ち上がるとブローディアンに変身する。

マダンとブローディアンの壮絶なバトル。

必殺技決まりマダンは崩れ落ちる。

〜何故か、街が一望できる高台に2人は移動している。
夜景を眺めているブローディアンの隣に、倒れ伏したマダンの構図。

タイミング良く、朝日が昇ってくる。

ガイアーク(NA)

強烈なフラッシュのカットイン。
マダンが木端微塵にされ、現れたのは新たな怪人。

戸惑うブローディアンの前に、突如現れたのは笠を被り、マントに身を包んだ謎の男。

画面は文字だけの次回予告
「突如現れた新たな怪人!
そして謎の男の正体は!?
次回新章突入の予定は未定!!」

EDは過去回のダイジェスト映像と共に。


いかがでしたでしょうか。
..何だか台詞を抜いたところで特に支障が無いような単純な筋だなあと改めて感じてしまいました。初見の皆さまにはまずもってキャラクターが把握できないので実に不親切な内容かと思われますが。よくあるヒーローもののキャラを当てはめてもらえば見えてくるハズデス。

さて、次回はまた大きく展開が変わることになります。新章突入になるのかどうか、予定は..未ダ定マラズ..。


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