ドキドキ東京(甘木声)編 第278回

(初出:第285号 21.3.20)


Polline di cedro. 杉花粉。と言う事で始まあり。(cedroが杉)
某日。酔った彼女が急に「某氏は何してるのかな?」と。某氏(A氏)は某温泉ホテルで働いとります私の知人。
何度かA氏に予約いれてもらい〜ので某温泉ホテルに泊まりに行ったもののここ最近のナーコロの影響でどうなってんだべ?との事で連絡してみることに。
・・・・。ナーコロの影響で部署がなくなり海辺の某施設へ異動したとの事・・・・。ラインでは元気そうでしたが・・・・。
なので泊まりに行くことに。
15時チェキインまでブラブラし〜のでホテルついたんスがね。まあ、平日ですよ。だからあるてーど考えてはいたんスが・・・・。ホテル貸し切りどした・・・・。私ら2人のためにレストランに3人。ホテルに2人。ただただ申し訳ないっス・・・・。ヘヤにてグータラしてるとA氏が来る。色々と話をするも・・・・。悲しくなるっつうか・・・・。これがリアルなんスよねえ・・・・。
部署なくなり〜のでこの施設に来たんだがナーコロで客なんて来ず。1日1人や2人なんてザラ!心病んじゃったそうで辞めるとの事・・・・。
「だから有休消化中」との事・・・・。
「ず〜っとホテルでしか働いてねえからキビしいんだよなあ〜」「歳もあるしなあ〜」(56才)「年金もらうまでとりあえず働ければなあ〜」
何と言っていいやら・・・・。まあ、人となりを知ってる私としては大丈夫だと思っとりますが心配ですわ。

閉話次話。
某日。ブラリとひとり飲みしに某バーへ。私を見るなりマスターは「リバースウィーブ高くなってんの知ってた?」と。私もマスターも古着好きですのでこんな感じの会話は普通どす。先客の常連は(?)という顔してますが・・・・。
聞くと、なぜか最近急激に値上がっとるとの事。理由がわからずでしたので2人でケン&ケン&ガク&ガクしつつ私は店を出たんスよ。んでもって次の店にて古着好きボーイの知り合いがいたのでその話をしたんス。
んでもって次の週。某店にて飲んどると古着好きボーイが。「こないだの話、わかったっすよ!」との事。いわく・・・・。ナーコロで海外に買付け(仕入れ)に行けないので国内の在庫がうばいあいに。からの高値に。との事・・・・。ここまで影響してんのスか・・・・。

閉話次話。
中途で入ってきた新人。30才。約半年ぐらいになりました。とにかく真面目なんです。ボケてもツッコまないでビックリしたり、休憩時間はタイマーセットしてたり。キッチリしてるんス。
某日。私が働いとります某建物の避難訓練があったんスよ。説明書きを読んでみたんスがね、私、気ずいたんスよ。人生で1度もこういう感じのヤツをやったこたあねえって事に。
某デパ地下のパン屋時代には『製造作業をしている人は免除システム』がありましたので参加したこたねえし、あとは個人店だったのもあり、軽くバビったんスよ。新人にその話をすると「大丈夫です!私、こういうのは何度もやってますから!私についてきて下さい!」との事。いやはやたのもすいねえ〜。
新人「けど、最後のホーコクは海さんですね」
私「△×避難完了しました!って言えばいいんだべ?」
新「まあここはゆるい感じだと思いますので大丈夫ですよ」
との事で某時間。
お客さんは避難させないタイプの訓練開始。職員が火を見つけ〜の初期消火しっぱいし〜ので各人が各所へ。皆ブラ〜リとした感で動いとりますよ。
新人「海さん行きましょう!」
私「うん、えっ!!」
新人、全速力なんスけど・・・・。もしかしてゾーンはいっちゃったのかしら?
我々は自分達の休憩室があるプレハブ担当なんスけどね。ガスもないただのプレハブなんス。しかし新人は・・・・。
全速力にてまず2階へ。ヘヤあけ〜ので大声で
新人「ストーブ消えてるヨシッ!!」
私「・・・・。ちょっ」
新人「次は給湯室!!早く!!」
私「えっ!ちょっ!ちょっとまっ!」
全速力で2m先の給湯室へ。
新「ガス元栓確認ヨシ!!」
私「ちょっと!新人君!!新!」
ダダダッと階段下り〜ので各所確認。
「倉庫誰もいない!確認ヨシ!!」
「トイレ確認ヨシ!!」
各ヘヤあけ〜ので本格的に全速力ですよ・・・・。
新「全て確認したんでホーコクしに行きましょう!!」
私「ハァーハァーハァー・・・・」
そして・・・・。全速力にて走ってった新人は避難訓練責任者の元に1番にかけつけ大声で・・・・。
「△×の新人(名前)全て確認しました。全員避難完了しました!!」と・・・・。
俺の立場よ・・・・。ゾーンにはいった人間の恐さよ・・・・。
職員はゆ〜っくりブラ〜リと各所確認してホーコクしとるんスが・・・・。
真面目すぎる。真面目がすぎる・・・・。

(fin)


「過去原稿」ページへ戻る

第279回を読む