Carrozza. 馬車。という事で始まあり。
某日。いつものやうにひとりブラブラ飲み。なじみ〜の某バーへ。店主のS君と話す。
私「最近S子は元気なの?」※S子はS君の子供。
S「ヤツ、こないだ入院したんすよおー」
私「何したの?」
いわく・・・・。
現在小学校4年生のS子氏。なぜだかわからんがとにかく耳をさわられるのがスゲーイヤがるらしく、耳そうじすんのにギャーギャーするとの事。
S君夫婦もコマっとったんスが毎回おさえつけ〜ので何とか耳そうじしとったそうな。
んでもってあまりにもギャーギャーなのでS君は考えました。(もう小4なんだし自分で出来るんでねえのか?)との結論になりましてS子氏に話してみたらばなぜかヤル気だしたそうな。いわく「自分で耳そうじ出来るように練習する!!」と気合はいってたそうな。
しばらくして・・・・。
S「お前耳そうじ練習してんのか?」
S子「えっ!あっ!えっと・・・・。し、し、してるよ!!」
S「・・・・。してねえだろ?」
S子「・・・・。してるって!!」
S「じゃあ明日久しぶりに父ちゃん見てやるから」
S子「・・・・・・。」
次の日、すっかり忘れてその次の日。
S「S子おいで〜。耳そうじしてやっから」
S子「・・・・。」
S「どうした?」
S子「・・・・・・。」
膝マクラし〜のでS子氏の耳の中を見ると何やら詰まっとったそうな・・・・。
S「何だ?」
S子「・・・・。」
S「お前これ何かいれたのか?」
S子「・・・・。」
耳かきで色々やってもどうしても取れない。考えたS君ハタッ!!と。ストローで吸えば取れるんじゃないのかと家で探したのだがストローみつからずでして某マックへ。
S「マック行くぞ〜」
S子氏よくわからないながら急展開の某マック行きにテンション上がっとったそうな。
んでもってとりあえず某Wチーズバーカーセット買い〜ので帰宅。(S子氏の「店で食べてかないの?」の声をシカト)
再び膝マク〜ラでストローあてがってみたものの・・・・。口径がデカくて子供の耳にはいらず・・・・。しかたなく、
S「これ病院だな〜」
S子「えっ!!」
との事で耳鼻科へ。
先生は状況状態みて「局部麻酔して取りますね」との事だったのだが、あまりに大事になってるのでS子氏いつもいじょーにギャンギャンギャーギャーとなっとったそうで・・・・。
S「全身麻酔いけますか?」
先生「このあばれようだと・・・・。その方が良いかと・・・・」
との事で急遽入院。即日耳の中のブツを取ったんだそうな・・・・。
んでもって耳中から出てきたのは・・・・。『消しゴム』だったそうな・・・・。
S子氏いわく『小さい物をいれて取り出す練習をしようと思った』との事・・・・。
S君いわく「だからあいつ丸1日ぐらい片耳聞こえないで生活してたんすよ〜」
という話を聞いた次の日。
祖父母の三回忌。(三回忌前夜にバー行ってんなよ俺!)
お寺にてお経あげてもらい〜のお墓いき〜ので軽い食事の席に。
一族ゆいいつの男イトコのA君と話す。A君の子供。R君は元気に走っとります。前夜のS君の話をする。大笑いしたA君。「耳ネタあるよ」との事。いわく。
R君がまだ幼稚園生だった頃。
ある日。
R「パパ〜!僕パパの耳そうじしてあげる〜!」
との事で、とりあえずR君の膝マクラに。コチョコチョされるぐらいかなあ〜と考えたA君。次の瞬間A君の右耳に耳カキ棒がザスッ!!ウ゛ギャァ〜〜〜ッ!!!とA君。血ドクドク・・・・。
A君いわく「鼓膜やぶれたんだ〜」
流血しながら病院行ったそうな・・・・。
という話を聞いた次の日。
職場にて。35氏と世間話。前日前々日の話をする。
話の流れでフト思ったのだが自分ひとりで耳そうじをしたのはいつ頃かしら?と。なので35氏に聞いてみたんだが・・・・。いわく、中1の頃から彼女がいまくった35氏。それまでは両親どちらかに耳そうじしてもらってたが中1からは『その時にいた女』にやってもらっとって35まで。
35「だから・・・・。今、別居して3年ちょっとですけど、それからすよ俺ひとりで耳そうじ始めたの。それまでは誰かいたすもん」
私「えっ!?それまで1回も自分でやったことないの!?」
35「だってやってくれるんすもん」
私「まあまあ・・・・」
こまらない人ってのもいるもんですねえ・・・・。
ってかナナメ上からの答えにちょっとビビったっス・・・・。
閉話次話。
某日。いつものやうにひとりブラブラ飲み〜ので地下鉄へ。最終まであと3本ぐらいある時間どした。
ちびっと飲みすぎてしまい駅のベンチに座っちまったんスね。んでもってウトウトしちまったんスよ。
何分かたったんでしょうが急に肩をポンッとたたかれ起きたんス。見ると何やら軍服みたいなロングコートに色つきグラサンの男がニヤニヤ見てるんスよ。
男「なに!?ねてたの?」
私わけがわからないながら「ハァ」
男「飲みすぎ?大丈夫?」
私「・・・・。まあ大丈夫ス」
男「いやさあ・・・・。俺ね、あっ!調べてもらえばすぐわかるんだけど、母方が徳川家の末裔でね。コレ。あやしいもんじゃないから」
と見せられたのは障害者手帳。ここで私、酔ってるプラス寝起きながら心中(ムムムッ!ヤバス!?)となる。
男「ほら、ココ見て。住所東△×の3丁目でしょ。あっ!そうそう、俺、母方もそうなんだけど偶然にも父方も徳川家の末裔なんだよ」
私「・・・・。」
えっと・・・・。どうすればいいんだべ?
と、男はおもむろに長財布を取りだす。
男「それでね、ホラ見てよ。コレ、スッカラカン!本当だよ!見て!スッカラカン!だからさあ、君に2000円もらおうかと思ってさあ」
私「・・・・。」
ここで本格的にヤバスッ!となった私。フラフラしながら立ち上がり逃げましたよ・・・・。
ちょーど来たのに乗りまして帰りましたが・・・・。
次の日ですね。恐くなったの・・・・。駅員に言えばよかったんスよねえと反省。けど・・・・徳川家の末裔だからなあ・・・・。
(fin)